第2話 人間の本質

どうして地球はこれほどまでに変わってしまったのだろうか

俺たちは人間に期待しすぎたのかもしれない

これは人間を助けても意味がないのでは、、、、?と誰の頭にもよぎった時

「人間を助けてもやはり意味がないのでは、、、、?」

みんなの意思を代弁するようにシャーナが声を上げた

その一言により重かった空気がさらに重くなった気がする

どうすればこの空気を変えられる?

どうすればみんなの指揮をあげられる?

いやそもそも俺の選択が間違いだったのか?

疑心暗鬼になって頭が痛い、平衡感覚が狂う、呼吸が荒い

「おぎゃあおぎゃあおぎゃあおぎゃあ」

突如として響き渡る赤ん坊の泣き声

それをあやしてどうにか泣き止ませようとしている母親

「どうしたんだ?」

そうスカッグが母親に近づいていくと

「ひっ」

と叫び後ろに下がる。

しかし、俺たちはその動作に違和感を覚えた。

母親は自分よりも赤ん坊を必死で守ろうとしているのだ。

その光景を見て俺たちは驚いてしまった。人間は自分の都合のために他者を切り捨てるのではなく、他者を守るためならば自分の身を投げ捨てられるのだ。

何故か感動している俺たちを母親は不思議そうな警戒しているような目で見てきている。

「皆、見たか!今この母親は赤子を守るために自らの身をていする覚悟だった!人間は決して愚かなだけではなかったのだ!私はそこに人間の本質を見た!私はこの本質を持っている人間達を救いたい!皆ついてきてくれるか⁉︎」

俺がそう叫ぶと

「「「「「「御意!お心のままに!」」」」」」

と皆が答えてくれた。

「怖がらせてしまってすまないな」

シャーナが母親に謝りに行く

「い、いいえ大丈夫です」

ぎゅっと赤ん坊を抱きしめながらそう答える母親の声はまだ震えている

「私たちはあなたに危害は加えないしもうここを去るから安心して良い、地球のお偉いさんは今どこにいるか教えてもらえるか?」

「は、はい多分国会議事堂にいると思います、、、、、」

「じゃあそこに行くか!」

「では、皆出発!」

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忘れられし神の後日談 @hosikage0322

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