第5話(③ー1)『異世界で目覚めたら、憧れの未来がそこに!』
目の前が真っ暗になった瞬間、景男の意識は過去の記憶に引き込まれていった。テレビの画面を切り抜いたように流れた。幼稚園時代、初恋の女の子をわんぱくな男の子に力でねじ伏せられ泣いている。
小学校時代、どうしても
ピチャン!
(
景男が目を覚ますと、
「ポジラー様、気がつきましたか」
額を冷やす布を
「むはっ! ここは、どこ、未来ちゃんの配信は!」
景男は、シーツをめくって飛び起きた。
「ポジラー様、お気づきになられましたか?」
景男が声に振り返ると、未来にそっくりなアムが心配そうに様子をうかがっていた。彼女の顔を見た
「未来ちゃん?!」
教会では、流れるような展開だったので、気がづかなかったが、景男がどさくさまぎれで唇を
「え、え、どういうこと!?」ここで初めて、景男は自分の幸運を改めて
(俺は、ニートで、涼宮未来ちゃんは『Tropical Breeze』で、オタクとファンには一線があって……でも、目の前にいるのは、未来ちゃんで……なんだこりゃ?)
景男は、まだ、自分が置かれている状況を完全には
「よかった、ポジラー様ご無事で!」
アムは、涙を流しながら景男の胸に飛びついてきた。
むにゅ!
景男は、アムの高鳴る胸の優しい物を感じた。
現実では、景男と未来の関係はファンとオタク。特典会でも、ツーショットチェキと握手をするのが精一杯だ。さらに、そこにはお金が
嬉しさのあまり景男は、
つづく
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