第8話 飲み会
かずくんと別れ、高校2年以来4年ぶりにフリーになった。あまり気は進まなかったけど、先輩に誘われて飲み会に参加することにした。
「はじめまして......北川真央です......」
はじめて会う人とは緊張する......
一次会が終わり二次会の誘いもあったけど、平日だったし私は先に帰ることにした。
「先輩、お先に失礼します。」
社会人として覚えたての言葉で挨拶し帰ろうとする私に
「もう帰っちゃうの?じゃぁLINE交換しよ?」
一人の男の子が言った。
えっ?私が驚く表情をすると
「そんなの当たり前じゃん。何驚いてるの?」
と笑われてしまった。
なんかこの感じ嫌だな......
「ごめんなさい。携帯忘れちゃって......」
とだけ言って逃げるように帰った。
番号を聞いてきた男の子とは飲み会中は一度も話をしていなかった。名前は自己紹介で聞いたけどそんなの覚えているわけない。
地下鉄の階段を降りていると先輩からLINEがきた。
「真央ちゃんごめんね!また行こうね!」
すぐに返信はできなかった。たかが連絡先。でも......
今日初めて会って何も話してない人に連絡先を教えたくない。私が世間知らずなのかな......
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます