私は聞いた
私は3時限目の授業で八葉矢くん、優香ちゃん、そして、彼とグループになった。
彼とに教えて欲しいところもあったけど、八葉矢くんに振り回されてる。
だから私は、全然できなかったけど、1人でやることにした。
しばらく経ったあと、隣の彼が何かを拾うのを横目で見た。
小さな紙だ。
何か書いてあるみたいだけど、私からは見えない。
知りたかったけど、さすがに私には関係ないと思ったので、内容を聞こうとするのをやめた。
□
私は廊下を歩いていた。
係の仕事で、次の授業の先生から、次の授業についての連絡事項を聞くために職員室に行っていた。
その時はその帰りだった。
そして、私は聞いた。
何かを言っている優香ちゃんの声。
そして、そのそばにいるであろう彼の声。
今私たちがいる東棟は、西棟よりも少し小さい作りになっているため、私がいる上の階......つまり、ここの屋上から2人の声が聞こえるのがわかった。
内容は分からないけど、優香ちゃんが必死に、彼に何かを言っているように聞こえる。
優香ちゃんが一通り、何かを喋ったあと彼は、はっきりこう言った。
「━━━━━━わかった━━━━━━」
その先や前のことは聞こえなかった。
聞きたくなかった。
何故か少し、気分が悪くなった。
なんでだろう......? 彼への嫉妬......?
好きでもなんでもないのに?
文化祭の練習に付き合ってくれるとは言え、ただ席が私の前の人ってだけの人のはずなのに.....?
よく分からない感情に引っ掻き回されながらも、私は、彼と優香ちゃんに気づかれないように、教室へと向かった。
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