私は聞いた

私は3時限目の授業で八葉矢くん、優香ちゃん、そして、彼とグループになった。


彼とに教えて欲しいところもあったけど、八葉矢くんに振り回されてる。

だから私は、全然できなかったけど、1人でやることにした。


しばらく経ったあと、隣の彼が何かを拾うのを横目で見た。


小さな紙だ。


何か書いてあるみたいだけど、私からは見えない。


知りたかったけど、さすがに私には関係ないと思ったので、内容を聞こうとするのをやめた。





私は廊下を歩いていた。


係の仕事で、次の授業の先生から、次の授業についての連絡事項を聞くために職員室に行っていた。

その時はその帰りだった。


そして、私は聞いた。


何かを言っている優香ちゃんの声。

そして、そのそばにいるであろう彼の声。


今私たちがいる東棟は、西棟よりも少し小さい作りになっているため、私がいる上の階......つまり、ここの屋上から2人の声が聞こえるのがわかった。


内容は分からないけど、優香ちゃんが必死に、彼に何かを言っているように聞こえる。


優香ちゃんが一通り、何かを喋ったあと彼は、はっきりこう言った。


「━━━━━━わかった━━━━━━」


その先や前のことは聞こえなかった。

聞きたくなかった。


何故か少し、気分が悪くなった。


なんでだろう......? 彼への嫉妬......?

好きでもなんでもないのに?

文化祭の練習に付き合ってくれるとは言え、ただ席が私の前の人ってだけの人のはずなのに.....?


よく分からない感情に引っ掻き回されながらも、私は、彼と優香ちゃんに気づかれないように、教室へと向かった。

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