第9話

「今羽咲ちゃんを連れて帰っても泣き喚かれてうるさいだけだしー。どうせならドロッドロに甘えて縋って欲しくない?」


「……」



そう言った途端、眉間にしわを寄せる慧斗。こいつの無言は肯定と同じ。



お、これは効果ありかなぁー?慧斗は泣き喚く奴が大嫌いだからなぁー。



「あともう少し待ってくれたら慧斗にプレゼントあげるよ?」


「あ?」


「もう少ししたら手に入るんだー。あの羽咲ちゃんが慧斗にズブズブになる薬!」



女の子大好きでちょっとクセのある性癖を持ってる俺がオススメする、とっておきの媚薬。



「いらねぇよ。そんなのなくても俺が…」


「わーかってないなぁ慧斗はー!もうすっごいから。羽咲ちゃんがあり得ないくらい狂っちゃうかもねー?」


「…チッ。うぜぇ」



そう言いながらも羽咲ちゃんを一瞥したあと俺の方に歩いてきた。



「早く用意しろよな」


「はーい」



その日から約1ヶ月耐えた慧斗は、俺に薬を貰った今日欲望のままに動いた。



俺の提案した選択肢を与えて逃げ道を塞いでやるってことを、慧斗がどう表したかは知らないけどね。



あぁー。もう羽咲ちゃん喰ったのかなぁー?あんな可愛い子に媚薬とかたまんねぇよなー。



慧斗に渡した媚薬は2つある。



1つはもう既に羽咲ちゃんは飲んでる。あの媚薬だけであんなに魅惑的になっちゃうんだから、もう1つの媚薬を飲んだら彼女はどうなるか。



「うわやっべー。想像しただけで勃つぅー。俺も女の子とイチャラブしてこよっと!」



明日羽咲ちゃんは学校に来るかな?


いや来れないかー。



慧斗に狂ったように抱かれるんだから、あんな細い腰で耐えれるわけがないし砕けちゃうか。



それに、監禁される可能性だってある。犯罪だなぁー。



あぁ、でもよく考えたら慧斗の家は金持ちだから彼女を監禁したって事件なんて揉み消されておわりだ。



ほんと、可哀想なお姫様

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