第17話
「しゅ、くん…?」
微かな足音と掠れた声がして振り返る。
「起こしたか?」
白いシーツを体に巻いて引きずりながら歩いてきたのであろう小春は、多分寝ぼけている。
「なに、してるの?」
俺が隣で寝ていなかったことで不安になった小春に、黒い支配欲が俺の心を蝕んでいく。
「少し電話をしていただけだ」
お前の哀れな父親と。
「そっ、か…。愁くん、寝よう?」
「あぁ。俺の腕の中で安心して寝ろ」
哀れで愛おしい、小春。
その小さな体を抱きしめてキスを落とす。
「んっ…愁、くん…」
うなじに手を通して顔を上向かせて、唇の中に舌を這わせる。そしてゆっくりと確実に小春の喉を目掛けて唾液を送れば、コクリと飲み込んだ。
刹那、小春の中の力が抜け落ちる。
「クッ…」
頰を赤く染め上げ眠ったように目を閉じる小春は、一生俺の腕の中。俺がいないと何もできないように育て上げた、最高に可愛い小春。
「お前は、俺がいないと生きていけないんだよ」
xx Holic. 甘いみつ @amaimithu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます