第5話

「よく考えて聞けよ、小春」


「ん…」



唇を離した愁くんは、まだ付けたままだった私のシートベルトを外し腰を引き寄せた。その拍子にめくれ上がったスカートの中に愁くんの手が入ってくる。



「お前が就職したいと言ったとき俺は反対した。だが小春の両親も一度くらい社会経験をさせたいと言ったから、条件をつけて就職することを許した」


「ま、って」



ゆっくりと這い回る大きな手は、敏感なそこを下着越しに撫でる。その疼きに腰を引こうとしても更に強い力で腰を掴まれてしまう。



「条件は3つ。働く期間は1年、俺の指定した女しかいない会社に入社する、取引先に男がいる場合は他の奴に代わってもらう絶対に話さない接触しない」


「しゅ…う、くんっ」



段々と言葉の語気が強くなるにつれ手が性急に動く。止まることのない手は下着の中に侵入した。



「小春、お前は約束を破った」


「やぁ…!」



襞に隠された小さな粒をキュッと摘まれ、体が快感に震える。執拗に強弱をつけられてつま先が伸びきってしまう。



「悪いのはだれだ?」


「んっ、あ…はっ…あぁ!」


「小春、お前だろ?」


「ぅ…あぁ…っん…」



速さを増す手の動きに頭が真っ白になり、出ない言葉の代わりに愁くんの胸に倒れ込み何度も頷いた。



「いい子だ」


「っ…!」



耳元で低く囁かれた瞬間、一番強い刺激を与えられて私は果てた。

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