第45話

翌朝、目が覚めた私は意識が覚醒するまで、暫くベッドの上でぼーっとしていた。少しだけ肌寒くなった朝の気温に身体が震え、そこでようやく起き上がる。




昨日の永瀬くんのごめんが気になって、夢にまで見てしまった。本当に、どういう意味だったのだろう。




今日は久々にLampへ行くのに、小さなモヤモヤは残ったまま。




夜のうちに選んでおいた次に優くんに読んでもらいたい本を手に取って、ハタと気づく。



今日、優くんは何時にカフェへくる…?



私はいつも仕事終わりに行って、優くんは学校が終わってからくる。つまりは夕方。



だけど、今日は仕事は休み。



優くんは部活とかバイトとかしているのかな…。



何も考えずにお昼から行こうとしていたけど、もし優くんがいつものように夕方に来るならすれ違ってしまう。



……電話、してもいいかな?



昨日の夜に登録した優くんの番号を引っ張り出して、その画面を見つめる。



自分から電話するのってなんだか緊張する。




「よ…、よし!」




3コールで出なかったら切ろうと決めて、通話ボタンを押した。

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