第34話

去っていくバスを見届ける俺の背後に停まった車。




「調べがついたよ」




既にスーツに着替えている陽太が車から降りてきた。




「これ、どうするつもりだよ?」




差し出されたタブレットに目を通し、車に乗り込む。




「ちょ、聞いてんだけど」




続いて乗り込んできた陽太が眉を寄せ隣に座る。




「和樹は」


「あいつは兄貴に探りいれてる」


「へぇ。遅いな」


「……で、これどうするわけ」


「邪魔になったら潰す」


「あー、了解」




気怠げに頷いた陽太は車を出すよう運転手を促した。

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