第4話

私の同期は男の人しかいない。



しかも体育会系の人が殆どで、人見知りで静かな空間を好む私としては、少し苦手なタイプ。



「ご、ごめん明日は行くところがあって…」



それに、これは事実だ。

明日もこのカフェに来るって決めてる。




『そうだよな。春田あいつら苦手だもんな』


「う、ん…」


『それ知ってるから断ったんだけど、誘えってしつこくて。一応確認ってことだから、気にすんなよ』


「あ、ありがとう。いつもごめんね」



永瀬くんも体育会系ではあるけど、落ち着いた雰囲気とさりげない優しさを感じて、苦手意識もなく仲良くなった。



私の性格を知って気にかけてくれる優しい人。




『じゃあ、また明日な。お疲れ』


「うん。お疲れ様」



通話を切り、なんとなく時計を見るといつもは帰っている時間を過ぎていた。



いつもは20時にはお店を出ていたのに、現在は21時半で、こんな時間まで居たのは初めて。



あ、もうすぐ閉店時間だ…。


周りを見渡すと私以外のお客さんは居なくなっていた。

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