"作品のテーマの話"


テーマというのは様々な芸術作品に取り入れられていますね。


どの芸術作品にも言えることは、


"テーマというのはこの作品から伝えたいこと"


ということ。


テーマは作者が思う"思想"、"考え方"をさしており、それを作品に取り入れていく。


同じような転生最強ものの作品でもテーマが違えば全く異なるものが生まれます。

テーマを設定しなければ作品の中に登場するキャラクターの動きが定まらなかったり、薄っぺらい機械のような人物となったりします。


自分の作品で読者に何を伝えたいのかをしっかり考えていくとストーリーの重みも出てくるわけです。



**テーマは物語の中では説明せず**


世界には様々な芸術作品がありますが、自分から作品のテーマを説明するという作者は少ないでしょう。


それはテーマというのは"感じてもらうもの"であって説明して伝えるものではないからです。


逆にジャンプ作品のように「友情、努力、勝利」というテーマを全面的に伝えているものもありますが、それぞれの作品で作者が伝えたいことは異なります。



**自分が伝えたいことは何か?**


自分が伝えたいことは、どんなに作品が変われどブレないものです。


恋愛、戦闘、ヒューマンドラマ……と様々なジャンルの物語はありますが自分が全面的に押し出して伝えたいことは一貫している。


先ほどジャンプのテーマに挙げた"努力、友情、勝利"とありますが、どれもどの作風でも伝えることは可能。


大事なのは自分が人生で大切にしている考え方などがいいでしょう。


私の場合は"諦めずに前に進むこと"です。


これを毎作品のテーマとしております。



**ストーリーをテーマに添わせる**


これが最も大事な項目です。


ストーリー、キャラクターをこのテーマから脱線させず作品を書く。


"諦めずに前に進む"


というテーマなら必ずこの通りに作品を作る。

中には諦めちゃうキャラクターもいるでしょう。

しかし必ずこのテーマに戻してあげることが重要です。


主人公がテーマを実行している唯一のキャラとして、他のキャラを引っ張っていく。

逆に主人公が諦めてしまうのが癖のキャラクターなら、周りがそれを助けてくれ、諦めない心を学んでいく、など。


これは自分の作品の内容を見てストーリーを決めていきましょう。


では現在、この創作論で作っている作品のテーマは"諦めない心"として考えます。



**テーマの生かし方**


作品のテーマを決めました。

ここで簡単にテーマを作品に取り込んでいきます。


現在、考えている作品の主人公は世界最強です。

ここで主人公は"諦めない心"も持ち合わせているキャラとして考え、仲間になるキャラたちが諦めてしまった者とします。

主人公の諦めない心に触れることで仲間が立ち上がるという展開。

仲間は何らかの理由で立ち上がれずにいる。


逆に主人公が諦める癖があるとすると自ら旅に出るというストーリー展開では違和感が生まれます。

無理やり出発しなければならないとなれば、また様々な要因が増えるので、ここでは簡単に主人公は"心も体も最強"としていきましょう。


そうすると自ずと作品の方向性も定まってきますね。


この作品は、


"諦めない主人公の心に触れて周りが奮起していく熱血作品"


といったところでしょうか。


こうなると作品のイメージ、雰囲気がなんとなく想像できるようになりましたね。

これを作者がしっかり掴んで作品を鮮明にして自分自身が物語を理解していくことが大事です。


これが想像できなければ、いくら高度に世界観

を作り込んでいても読者には伝わりません。


単なる"設定の羅列"にならないように物語を通して伝えたい思いを、しっかり考えていきましょう。


***



テーマが決まりましたので、今度はそれに合わせてキャラクターを考えていきます。


キャラクターはシナリオを書く上でも重要な立ち位置にいますから、時間を掛けてじっくりと……とは私は考えておりません。


その辺を次回、解説していきます。

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