"構造分解の話"
前回に引き続きお肉を付けていく話ですが、今回はさらに深掘りして"構造分解"をやっていきます。
"構造分解"とは簡単に言えば、作った大まかなストーリーを細かく分けていく作業になります。
前回、作った①から⑥まで結末に至るまでの大まかなストーリーを見てみましょう。
○簡単な冒頭から結末に至るまでの流れ
①主人公(Aさん)は転生して、ここがどこだかわからない。←{説明役として桃太郎でいうところのお爺さんとお婆さんを登場させる。
ここでは優しい剣の師匠(Bさん)とします。
②優しい師匠のBさんから剣術を習ったAさんは、その才能から世界最強の剣士になる。←{Aさんは転生前に何か剣術をやっていて強かったというバッグボーンを持たせる。
③ある日、"旅の人"がAさんBさんのもとに現れる。←{旅人はBさんの知り合いで、傷ついて登場がいいかな?ここで最初の戦闘と世界の情勢を知る。
④Aさんは正義感から、世界の最果てにいるという魔王討伐に旅に出ることにする。←{師匠のBさんは強いけど、病弱設定などを加え、旅に一緒に行けないという理由づけをする
⑤Aさんは旅の途中で3人の仲間と会う。←{それぞれ違う町で1人づつ。出会うと魔王の情報を聞いていく。仲間たちは元々、魔王の手下だったがいいか?
(※ここは構造分解する
⑥Aさんは仲間と共に魔王のもとに辿り着いて倒す。
***
①と②は転生後、簡単な世界の説明と剣の修行ですね。
※ここで異世界で戦う力を手に入れる
③は序盤にある事件です。
※旅立ちの理由づけためと主人公の強さを見せる場面
④は旅立ち。
※ここから"作品テーマ"を押し出していく
⑤は仲間の加入。
※今回の構造分解する部分
⑥がラスボスを倒して結末へ
※最初に戻すというテクニックを使うので、ラスボスは主人公の師匠する
というのがシンプルな流れです。
今回、重要視するのは⑤の部分ですね。
***構造分解をする***
⑤は他の①から⑥と違う部分があります。
仲間の加入の関係で主人公は複数のキャラクターと深い関係を持つということ。
キャラクターが増えるとセリフや行動も増えてしまい、間違いなく文字数が多くなります。
何も考えずに適当に4人の仲間が一気に加入する、というのも無理がありますので、
"仲間の加入するお話を個別に作る必要が出てきます"
わかりやすく言うと、一つの町に一人の仲間キャラを置いて、町の事件に主人公を巻き込ませる。
事件解決後、一人仲間になる、という流れを作るわけです。
⑤では四人の仲間が加入するので、ここでは四つに話を分けます。
ざっくりではありますが、ストーリーを組み上げていきましょう。
仲間になるのは"魔王の元部下"という設定はしていたので、そこから離れないようにします。
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○一つ目の町
仲間になるのは男性。
この街を魔物から守っている。
魔王の部下だったが街の女性に恋をしたため、魔王軍を裏切った。
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○二つ目の町
仲間になるのは女性。
子供が行方不明になる街。
どうやら北の森(なんでもいい)に魔物がいて子供が捕まっているようだ。
討伐に赴くが、悪いのは魔王の部下だった女性でなく街のほうだった。
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○三つ目の町
仲間になるのは男性。
主人公が、この男に初めて負ける。
パワーアップする話にする。
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○四つ目の町
仲間になるのは男性。
無実の罪で捕まっている。
事件の謎を解いて男を牢獄から出す。
____________
かなり適当に設定しました。
ここではざっくり概要だけ作っておきますが、さらに短編のように一つ一つの話を濃厚にしていきます。
それぞれ章分けする形で登場させるキャラクターとストーリーを考えていくわけですね。
ただ本編を書いている途中で「ここはこうしたほうが面白くなるな」と思ったら作品が破綻しない程度に変えても大丈夫です。
ここでもっと話を深いものにするため、一貫させて設定するものがあります。
それは"作品テーマ"です。
④で※に書かれているものですね。
次はこの"テーマ"についての解説していこうと思います。
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