#33 RE.STAR
全員「é4clatのStargazing」
冬羽「リスナーの皆さん、こんばんは。そして、お久しぶりです。約1年ぶりにé4clat(エクラ)がラジオに帰ってきました。『é4clatのStargazing』、パーソナリティの
玲「
日向「
夏樹「情熱に燃えるルビーの輝き。お前達、待たせたな。é4clatの
日向・冬羽「おかえり」
玲「じゃないだろ! お前、あの回のラジオがなんて言われてるか知ってるか。お通夜ラジオだぞ。不謹慎極まりない呼び方をされた、こっちの身にもなってくれ。それに今更、どの面下げて戻ってきたんだ。さっさと説明しろ」
夏樹「……全くもって、その通りだな。
改めて、é4clatの天倉夏樹だ。1年前、オレは皆に充分な説明も無いまま、多くの心配と迷惑を掛けて卒業した。にも関わらず、この場所に戻ってきてしまい、申し訳ない。今から話すことが言い訳になるのは分かっている。それでも、オレの話を聞いてくれたら嬉しい。
そもそも卒業を決めた理由だが、家庭の事情というプライベートに関わってくることで、この時、詳しくは話せなかった。
まぁ今は解決したから話すが、簡単に説明すると、オレの実家は昔から続いてる店でな。なんだかんだあって、後を継ぐことになったんだ。だけど、爺ちゃんの病気がお医者さんもびっくりするくらいに良くなって、それをきっかけに色んなゴタゴタも整理して、結果的にオレはいつでも継げるように最低半年間修行すれば、その後はお前の自由だってことで丸く収まったんだ。で、そのことを玲に報告したら、プロデューサーにオレが復帰出来ないか掛け合ってくれたらしくてな。オレも正直、不完全燃焼であったし、もしも許されるのならば、そうさせてもらいたいと直接会って話した。
この時、プロデューサーやメンバーからも怒られたんだ。何でそんな大切なことを言わなかったんだって。それでオレは、やっと周りを見ることが出来た。決断を急がなくても良かったんだって、今更気付いて反省した。
だから、オレは今度こそ、お前達と向き合い、ヒーローとして胸を張れるよう精進していくつもりだ!」
玲「今の話、最初と最後以外は全カットだろうな」
冬羽「うん。これほど収録放送で良かったな、と思ったことは無いよ」
日向「良かったね。夏樹くん。復帰早々、失言による謹慎にならなくて」
夏樹「そんなこと言うなよ。こうやって喋るの久しぶりで緊張しながら話してんだぞ。
後、途中から、これ話しすぎかもしれないなー、とは思ってた!」
日向「それ本当〜?」
夏樹「勿論だ」
玲「変な所で張り合うな。どうせ、このくだりも使えないんだぞ。せめて、放送出来る内容を話せ」
夏樹「ははっ。だな。改めてになるが、驚かせてしまってすまなかった。
今回、活動に復帰出来たのはプロデューサーとメンバー、そして関係各所のお陰だ。また、何よりもファンの皆に感謝を伝えたい。
待っていてくれて、応援してくれてありがとう。オレはこれからも、お前達のヒーローになれるよう突き進んでいくから、末永く宜しくな!」
日向「それじゃあ、さっきから相槌を打ってばかりの冬羽ちゃん。CMに行く前に、夏樹に向かって締めの一言をどうぞ」
冬羽「え、私⁉︎ ええっと、夏樹」
夏樹「おう」
冬羽「これから何か重要なことを決めたり、迷ったりした時は、報告・連絡・相談。この3つを何卒宜しくお願いします」
日向「ねぇねぇ、玲くん。勝手に夏樹くんが辞めるって決めたこと1番怒ってるの、意外と冬羽ちゃんだよね」
玲「あぁ。アイツは怒らせないようにしないとな」
冬羽「ちょっと、2人共。何言って……」
夏樹「以上、オープニングトークの後は、ふつおたのコーナーです。冬羽、ごめんな!」
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