第3話 時をかけない少年

親友の愛のキューピットさんが二兎を見つけるための書いたWeb小説を見つけてしまったようだ、めちゃくちゃ恥ずかしい。


こっそり小説を書くつもりだったのに、どうやってみつけたのだろうか。

もしや、作者名が本名だからかな?やっちまった!あとで修正しよっと。


「愛耳さん!あたらしく始めた小説すごい才能を感じるわ!」


キューピットさんが鼻息が荒く語って、ひどく興奮している。


「そういえば、4000文字も感想を書いてくれたのって…キューピットさん?」


感想が長すぎて情熱的なファンだなと感じた。何を返信すべきか、困ってしまった。


「そう!わたしです!いきなり10年前にエターナル(完結せずに放置された)されてたWeb小説に乗り込む展開が普通じゃないって感じで、主人公もすてきで魅力たっぷりでかわいいし、すごく興奮しちゃった!」


小説の主人公って私がモデルだけど、興奮するようなこと書いてたかな?


話をきいていると、キューピットさんは新着のWeb小説を片っ端から読んでいるWeb小説大好き女子みたい。それに加えて、推理小説も大好きみたいで、話が途切れない。ずーっとたのしそうにWeb小説の話をしてる。


そうだ、推理が得意そうなキューピットさんの力を借りれば二兎がみつかるかも。

なにげなく頼むと「わたしを頼ってくれて、凄いうれしい!」と捜査に強力してくれるとのこと。心強い味方があらわれた!


ふたりで放課後、二兎の家に向かった。


ガチャっと、合鍵で家に入る。


「えっ、二兎さんの家の鍵持ってるの?」


「うん、幼馴染だからね」


「すごい。いまどき恋人同士でも合鍵持たないって聞くのに、あのわたしの家の合鍵もいりますか?」


そうなのか、知らなかった。キューピットさんの家の合鍵って、それは不用心すぎるよ、丁重にお断りした。二兎の部屋に入ると、キューピットさんは高級レースのハンカチで口と鼻を押さえた。高そうなハンカチ。。お嬢様なのよねこのコ。


「もしかして、臭い?」


「う、うん、すこし苦手な臭いですね」


クンクン、慣れちゃってるから私はよくわからないな。


「おえっぷ!」


キューピットさんが軽く嗚咽しながら顔をしかめる。


「では、行方不明者二兎の捜査を開始しますね。」


キューピットさんは部屋をくまなく探す。

ここが怪しいと、クローゼットを指差す。


「愛耳さん、このクローゼットと床のキズ、、ここが怪しいです」


たしかに、、何か引きずられた跡が、クローゼットの中につづいている。

今朝はなかったな、おそらく二兎だ。

キューピットちゃん!すごい捜査力!


事件はほぼ解決だね。私はクローゼットをあけようとしたが、

あかない。どうして?とりあえず、キューピットさんを帰そう。

もしかしたら、裸で隠れてて、中からカギをかけてるのかも。


「キューピットさん、ありがとうね、二兎みつけたらこらしめておくから。」


「う、うん、ほどほどにね。じゃあ!失礼しますね、あっ小説の更新たのしみにしてますね」


うん、バイバイして送り出した。


ふー、さてと。引きずり出してやる。クローゼットからね!

たしか、ドアをやぶるにはバールよね?ゾンビ映画でみたような。

さっそく、家に戻り倉庫を探ると、バールをみつけた。


「こら!クローゼットからでてこい!」


バキバキってクローゼットの扉が開く。


そこには、なんとスーパーダーリンガチャが。

く、何考えてるの。?しかし、ガチャさえあれば。

二兎に異世界にいけるはずかな?


こんな機械を、どこから手にいれたんだろう。。

ひとまず、わたしはガチャガチャをしようとすると。

1000円と書かれてる。。おいおい、、

金をとるのかよ。。しかも高くなってるよ。。


しぶしぶ、お金をいれて、ガチャリと。

SSRだ、これを開ければ。。


パカリ。。


――


私は、みしらぬ学園で目覚める。。

手にはマシンガン。服装はセーラー服だ。

夕暮れの学園、すこし不気味だけどなんか懐かしい気分


おそらく二兎の異世界、このあらすじは。。と。

目をつむると頭に流れてくる。異世界って便利なルールがありそうだな。


何者にも、ねらわれない学園に現れた、マシンガンを装備したセーラー女子学生が、ラベンダー畑で時をかけない少年の超能力に惚れて恋におちる。


うーん、意味不明、とりあえず二兎に呼びかけよう。


「でてこい!二兎!わたしのつくった夕食と朝食を食べないとかどうゆうつもり!!」


マシンガンをぶっ放す!派手な音だけの空砲のようだ。


「お風呂も掃除してわかして二兎が好きな入浴剤いれたのに!頭あらわないと油くさくて女にモテないぞ!さあ!あらってあげるからでてこい!」


キューピットさんが臭がった、あれが通常の女子の反応なんだろうね。

しかしマシンガンは無限弾薬かな?いくらうっても玉がへらない!


ふーでてこないね、かくれんぼのつもりなのかな?

こうゆうのって3年B組にいけば何かあるでしょ・・・

ロン毛のマネキン先生の頭に金って書いてある。怖。。


ぎぎぎ。。。ひぃ!マネキンが。。うごいた。。

ぎゃーーー!マネ金先生がわたしにだきつく!


「オレの愛耳から離れろ。。マネキン野郎。」


「あ、、あなたは?」


「オレは、時をかけない少年。二兎だ。」


わぁ!二兎美少年だわ!魔王系?いけてる!

でもなんつうガバガバ設定、

でも二兎がカッコいいから、これならスーパーダーリン認定OK。


「テレキネシス!」


マネキン達がぶっとんで窓からおちる。


「ふっ大丈夫か。愛耳。」


「こわかったよ~~ふえええん!素敵二兎!」


なんてするとおもった!とココロはおもってるのに。

体の自由が、効かない!!

二兎の異世界のヒロインにされちゃってりゅ♡


「もう大丈夫だ。オレのそばにいろ、魔王様のそばにな。」


「うん、魔王様でスーパーダーリン様のそばにいれば、安心です♡」


うげー!逃げ出したい、けど体が二兎に抱きついてて離れない。

く、、私の体が勝手にうごいて、二兎にキスをせがんでる。

うわ~~やめて!


「ふ、、マネキンがきたぜ!ふたりの第二幕の始まりだ!お前のそのマシンガンでうちぬいてみろよ!オレのハートもな!」


助かった。わたしはもう簡単にキスできるような女じゃないんだからね!


「うららら!!愛耳いっきま~す!」


私の体は羽根のように軽くなり、クルクル側転しながら、

マネキン達を次々ヘッドショットしていく。

どうゆう仕組みなの?


「おみごと。ほらご褒美のキスだ。」


「んちゅー♡魔王さまのキスおいしいです♡」


くぅ。。屈辱。。でも幼馴染だしどうでもいいか。

てか歯をちゃんとみがいてからキスしてよね。

家系らーめんの香りがなえるわ。せめてレモン味にしようよ。


恋愛感情0のキスなんて、ときめかないんだから。

わたしは二兎とキスをした口をゴシゴシふいた。

ぺっぺ!動けないから心の中だけどね。

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幼馴染が異世界でスパダリだった件、スーパーダーリンガチャでSSR確定!だが、しかし現実世界ではコモン以下でぴえ~んえんえん 天野川リリコス @DLdoujintaro9999

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