第25話 第2の人生 学生時代の記憶
「今までのあらすじ」
川原知人(かずひと)は、40代の大学教授で、哲学を研究している。
川原の中の人は鈴木愛衣(あい)という名前の大学生で、別の宇宙の惑星に住んでいた。愛衣の心(魂)は宇宙船みたいなもので、地球の胎児の中に送りこまれ、今は川原知人として生活している。
「第25話 第2の人生 学生時代の記憶」
川原知人は最近、変な夢をみる。SF(science fiction)の夢だ。
科学技術が発達した未来の社会とか宇宙とかを舞台とした夢をみる。
昔は、わけの分からないお化けが出てくるし、内容もめちゃくちゃで意味不明な夢をみていたのだが、最近の夢は劇場版として映画館で実写映画として公開しても大ヒットしそうなくらいのクオリティの夢をみるようになった。
1番最近みた夢は、大統領に呼ばれて宇宙船みたいな乗り物に乗せられる夢だった。そこでの体験が妙にリアルに感じられたのだ。夢をみているときは、それが夢だとは全く気付かなかったのだが、目が覚めてからそれが、夢だと気付いたのだった。私は、どこか違う惑星から宇宙船に乗ってきて、ここに来たという夢だったのだが、本当に現実にそのような事が起こったんじゃないかという錯覚を目を覚ました後にした。本当にそんなわけはないと思うけど、なぜか妙にリアリティを感じたのだった。
川原知人が3歳くらいの時にファミコンが発売されたのだが、知人は5歳くらいの時からマリオをプレーしていた。マリオは単純な動きのアクションゲームだけど、かなりハマり毎日、友達とプレーした。マリオの動きの真似をして庭やグラウンドで、よく飛び跳ねて遊んだ記憶がある。
小学校1年の頃にドラクエⅠが発売された。昔のファミコン時代のドラクエⅠはセーブ機能がなくて、毎回、途中で終わって再開する時はパスワードが出てきて、ゲームを再開する時はパスワードを入力する必要があった。これを「復活の呪文」というのだ。
復活の呪文には「ほりいゆう じえにつくすど らごくえす とだよ」等があった。昔の事なのであまり覚えていないが何か意味のある言葉になるようなパスワードがあったらしい。子供の時は復活の呪文をメモを見ずに言えたら、かっこ良いと言われるから、よく覚えて自慢していた。
小学校の時は遊んでばかりと思われそうだが、星にも興味がありよく家の近くのプラネタリウムに行っていた。惑星の模型の展示とかあり、とても興味深かった。望遠鏡で天体観測するのもかなり好きだった。
中学くらいから哲学にハマりはじめ、ニーチェとかをよく読んでいた。
「白哲学」、「黒哲学」に興味をもったのだった。
「人智を超えた超越的な存在はあるのか?」
あると考えるのが白哲学(プラトン)。
ないと考えるのが黒哲学(ニーチェ)らしい。
「神は死んだ」、「神を殺したのは人間で、神を殺したから生きる意味を失った。」
とニーチェは言っていた。ニーチェで出てくる言葉はかっこ良くて、漫画とか小説によく引用されている。
(続く)
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