第16話 愛衣達は世界を変える事はできるのか?
「今までのあらすじ」
私の名前は鈴木愛衣(あい)、女性。この世界は科学技術が発達していて、船が海の上を飛んだり、空中を歩けたりできる。
「第16話 愛衣達は世界を変える事ができるのか?」
私の名前は今井昭(あきら)。男性。人工知能(Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)の研究をしている。Artificialは「人工的な」、Intelligenceは「知能、知性」という意味である。
私は結婚していて結婚相手は鈴木愛衣(あい)さん。彼女は優秀で非常に優れた知性がある。一緒にいて心地良く、思いやりの心がある。彼女と一緒なら私はこの人工知能で支配されてしまった世界を変える事ができると考えている。
私の住んでいるこの惑星の名前は、アース星と呼ばれている。アース星は、今の地球と比べて科学技術が発達していて、人工知能に支配されている。
現在の地球でもAIにどんどん仕事を奪われてしまう事が問題視されているが、このアース星では、既に完全にAIに支配されてしまっている。もはや人間の意志で行動しているというより、AIの言いなりに行動していると言っても過言(かごん)ではないのかもしれない。
どうすれば、この世界を変える事ができるのか。私は愛衣と毎日のように議論した。
「どうしたら、この世界をAIの支配から逃れられると思う?」昭は愛衣にきいた。
「難しい問題だよね。AIを使うのを禁止するとかそういう方法しかないのかな」
愛衣は自信なさげに言った。
「今さらAI禁止とかは難しそうだな。既にこの社会はAI中心に動いていて、個人の力でどうこうできる問題ではなさそうだ。大統領とかえらい人がAI禁止とか言ってくれれば少しは可能性がありそうだけど、今の大統領とかえらい人は、あまり危機感を感じていなさそうだから、そんな事は言ってくれなさそうだな」昭は残念そうに言った。「SNSのZの大統領のアカウントのポストに、AI禁止にして、って書こうかしら」愛衣は冗談のように言った。愛衣の意見は直球だが昭には全く考えつかないアイデアだった。「案外、それ良いかもしれないな。書き込みも多いし、大統領の目に留まる可能性は限りなく低いかもしれない。見てくれたとしてもその意見に賛同してくれる可能性なんてさらに引いと思うけど、書かないより書く方が可能性はありそうだ」昭は言った。
「えーー。冗談で言ったのに、本気で言ってるの?昭さんがそういうなら、じゃあ、早速やってみるね」愛衣はそう言って、大統領のポストに書き込んだのだった。
(続く)
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