第12話 宇宙に興味をもった理由
「今までのあらすじ」
私の名前は川原知人(かずひと)。男性。大学教授で大学で哲学を教えている。
そんな私は夜、同じ夢をみる。夢の中ではなぜか私は女性になり、名前も変わり鈴木愛衣(あい)、工学部航空宇宙工学科の学生である。
夢の世界は未来の世界っぽい所で、船が海の上を浮いていたり、空中を歩けたりする。
「第12話 宇宙に興味をもった理由」
今日は、私は大学で授業を受けている。私は工学部航空宇宙工学科の学生だ。
航空宇宙工学科では「航空機」や「宇宙機」の開発に必要な知識を勉強している。
航空機というのは、「飛行機・飛行船など人が乗って空中に浮かび飛行する機械の総称」である。宇宙機は「ロケットなどで打ち上げられ、大気圏外で使用される飛行体」の事である。
私は子供の頃、パイロットになりたかったという記憶がかすかにある。理由は、今となっては、覚えていない。たぶん、「かっこ良いから」とかそんな単純な理由だったんじゃないかなと思っている。
高校生の時は宇宙飛行士の出てくるアニメが流行り、その影響で「宇宙」の名前が入っている学部を受験したのだった。肝心の内容は大学案内で軽く読んだりしたが、正直あんまりよく分からず受験した。とりあえず、大学入試で合格する方法を考えるのが精一杯で、航空宇宙工学科について調べる時間はあまりなかったのだ。
でも、実際、入学して勉強を始めてみたら、だんだん内容も分かってきて、興味も芋ずる式に出てきた。どんどん、勉強していくと知らない事がある事に気付き、それについて、また調べるとまた新しい知らない知識が出てきて、勉強する事は尽きる事はなかった。航空宇宙工学科で習う勉強内容は膨大だった。
例えば惑星の大気圏に宇宙機が突入した時の強い衝撃波が生じてその時に生じる物理現象について勉強したりした。なかなか難しく、理解するのが大変だった。
この世界の大学の授業は大学に行かなくても、自宅で受ける事ができて、好きな時間に勉強する事ができる。授業内容は、自分の視界に空中に文字が浮かび上がり、授業内容は音声できく事ができる。
授業の復習も「エビングハウスの忘却曲線」を使い、1回目が翌日、2回目がその1週間後、3回目がその2週間後、4回目がその1ヵ月後、5回目がその2ヵ月後などというように、その時間になれば、スマホに通知がきて自動的に復習する事ができるようになっている。その影響もあり、勉強の内容をしっかり理解して記憶する事はこの世界の人はわりと得意なのであった。しかし、いつも機械に支配されている感じがして、私はその事に少し危機感を感じ始めていたのだった。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます