夜の死闘
結局城攻めは行わず俺達が焼いた城下を更に広範囲に渡りもう一度燃やし、その間に一気に横山城を敗走させて奪取した。城代は羽柴さんに任命され小谷城の抑えとして残し、岐阜に帰った。
「ではここで大橋殿とはお別れだ。また会おう!」
「徳川様も!またお会いしましょう!」
「ははは!大橋殿の活躍は忘れまい!あっ、そうだ!忘れてたものがあるぞ!ほれ!」
渡されたものは何となく想像がつく・・・。
「真柄さんの首ですか?」
「そうだ!本人も言っていたんだ!その首持って手柄とせよ!じゃあな!」
断れる雰囲気じゃなかったから貰いはするけど正直燃やして埋めてやりたいくらいだ。化けて出てきそうな感じもするし。
「今度、お城見せてください!浜松城作ってましたよね!?」
「よく知っているな?分かった!いつでも来てくだされ!その時は美味い物も楽しみにしているぞ?ははは!」
そう言って徳川軍と別れた。いやそっちが何か作ってくれよ!?案外この時代の食べ物にも興味あるんだよ!!
「あぁ〜!やっと帰って来た!」
「はい!お疲れ様でした!首はどうしましょうか?」
「俺は要らないから適当に弔ってあげよう。さっ!家に急ごう!」
「そうですね。史実とほぼほぼ変わらなかったので来月から野田、福島城の戦いが始まりますよ」
「大阪だろう?俺も参加するのだろうか。とりあえず風呂に入りたい!」
そう色々言いつつ岐阜の館に帰った。家に着くなり、さきさんが出迎えてくれた。
「お帰りなさいませ!!!」
「うん。ただいま!先に風呂に入らせてほしい!」
「あらぁ?暁ちゃん?首尾はどうだったのぉ?」
「あぁ。まあまあだ」
「黒川きゅん!お帰りぃ!」
「た、ただいまでござる・・・・」
その後、大杉さんや国友さんなども館に集まり報告会が始まった。俺は先に風呂に入り寛ぎ体勢に入る。
「まぁ?中々の大物の首を取ったのねぇ?」
「そうなんだよ。ニンフ剣を普通に返されるから一瞬ビックリしたよ」
「その真柄何某さん見てみたかったわねぇ〜」
「それでなんだが頼みがあるんだ」
太郎太刀の改造を俺はお願いした。どのようにするとかは全部任す。いつまでかかってもいいとお願いしたら普通に受け入れてくれた。
この日はセバスチャンと市兵衛さんが飯を作ってくれるとの事で夜までまったりと過ごした。この日の夜飯はステーキだった。俺は裏手の牧場を確認していなかったが、どのような手段を使ったか分からないが健脚アンドロイド勘助が農耕の牛、雄雌2頭貰ってきたそうな。しかも、対価は砂糖5キロでだ。
「暁様!この、すてーきとやらは肉だけですが美味いです!!」
「すずもお肉大好きです!!!」
「・・・・・・・・」
いや黒川さんは何か言うとセバスチャンにツッコまれるから無言か!?目では美味いと言っているのが分かる!
「黒川きゅんはどうかなぁ?」
残念黒川さん。回避失敗したようだ。
でも、さすが智謀マックスの勘助だ。中々の策士だ。そして今食べている牛をセバスチャンと大杉さんがゲームアイテムの【繁殖の素】を餌に混ぜて強制的に身籠り、【成長促進の素】を産まれた子牛に飲ませて数日で、
「このようになったってわけか!?いくらなんでもやばすぎだろ!?夜なのにかなり居るのが分かるぞ!」
モォォォォォーーーーーーー
「暁様が出陣した日から手を付けここまで広がりました。某が、責任を持ち日々の糧にお出しします。実はお館様もこの牧場の事を知っていまして大変に喜ばれております」
「でも肉にする時の場所はどうしてるのですか?」
「それはあちらの小屋にて。なんでも、強い刀を鍛造するのに血があれば妖刀が作れるとかで牛の血もセバスチャン様が必要だそうで・・・」
おい!セバスチャン!大杉さんがかなり引いてるぞ!!俺も身震いするレベルだよ!!太郎太刀を妖刀なんかに改造すんなよ!?
「分かりました。とりあえずこれはお任せします。食肉が広がれば堺の豪商に負けないくらいの財力を手にできますよ!」
「はっ。頑張ります!」
次は国友さんか。確か鉄砲作りの名手だよな?この時代の人が連射できる銃を作れれば大したもんだ。
俺はセバスチャンの鍛治場横にある姉川に行く前にはなかったもう一つの鍛治場に入る。ご丁寧に入口には『国友製作所』と看板が掲げられていた。
「こんな夜だし、飯食べた後も作業してるのですか?」
「あぁ!暁さん!時間はいくらあっても足りないくらいですわ!」
「え!?てかこれまさか・・・」
「セバスチャン師匠に教えていただいた、スタームルガーです!」
いやいやガンマンの虜、ルガーを既に作っているのか!?この人やばい!
「いやこれ程とは思いませんでしたよ!」
「いやいやまだまだ!俺の目標はそあらうちゅうれーるがんを作る事です!」
いやまたセバスチャンは凄いの教えたな!?あれは絶対作れないだろ!?なんなら一つ俺は持っているぞ!?でも高い目標は必要だ。
「頑張ってください!後、武器を売るのは待ってください!織田様との話し合いも終わってないので」
「それは分かっている!今はスプリングフィールドXDを試作しているところです!また出来上がり次第見せます!」
「いや本当に侮っていました!楽しみにしていますよ!」
これは本当に楽しみだ!ゲームのように町がどんどん発展していく!岐阜がどんどん大きくなればいい!
そして、この夜最大の難敵が現れた。
「まさかずっと我慢してたのに抱いてくれないわけないですよね?」
「そうです・・・私にはあまり興味がないような態度で・・・家臣の方も大事ですが少しは温もりが欲しいです・・・・」
「分かった!分かったよ!!抱きます!いや抱かせてください!!」
最初はノリノリで始まった営みだったが一回戦を小雪で果ててしまい、俺はヘトヘトになっていたが悪魔の声・・・
「暁様はやはり小雪様の方が・・・・」
違うわ!タイミングだよ!タイミング!と言いたいがこの悲しそうな目だよ・・・分かった!やればいいんだろう!!!
俺は真柄十郎左衛門と戦った時より命の危機を感じこの日は終わった。
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