新しい家臣
「小雪!?どこに行ってたんだよ?心配して・・・」
「「「あぁー!!やっと出れた!!」」」
「黒川様!!その・・・臭いです!」
「風華は少し優しくなりなさい」
「あっ!暁様!ただいま戻りました!!!」
いやいやいやこの人達どうしたんだ!?まさか攫って来たのか!?
「おかえり!ってかこの人達は?」
「巫女村の間者を連れて参りました。やはり暗殺されそうになっていましたので私が保護し、大橋家 家臣にしようと思いました」
「まあ、誰一人として家臣が居ないから雇うのはいいけど・・・あの人数を装甲車で?」
「はい!本人達も是非って言うので乗せて来ました!」
いやいやどう見てもみんな顔が疲れているから!
「この度は忍び込んだ私達を見定めていただきありがとうございます。旧領、旧里奪還の折は私達をお使いください」
なんの話だ?けどなんとなくは分かるな。変な約束したのか。
「すぐには無理だと思うけど、あなた達の旧領は必ず渡してあげるから。それで俺に仕えてくれるの?ってか、とりあえず仲に入ろう。城下の人が起きてしまう」
俺は装甲車を収納し、館に入るように促した。その時小雪に耳打ちされる。
「勝手に色々決めてすいません。私がこの者達を面倒見て暁様の手を煩わしません。それと、旧領をこの者達に渡す事を織田様に拒まれるなら離反すると言ってしまいました」
「なんだそんな事か。別に大丈夫だろう?多分未来の長野県だろ?なんとかなるよ」
「ほっとしました。怒られるかと思いーー」
「そんな事より!勝手な行動した事は小雪が考えた事だから構わないけど何か行動するなら秘密にしてはだめ!かなり心配したんだぞ!?」
「え!?それは暁様にーー」
「だめなもんはだめ!小雪は大事な特別な人なんだから!人に殺られる事はないと思うけどだめだ!!」
「分かりました。今後二度とこのような事は致しません」
初めてぶつけられた感情。怒りでもなく、憎しみでもない暁様からの生の感情。怒られているはずなのに心地よい。これからも私は暁様の為に頑張る!
「さて・・・とりあえず多目的ルームに集まってもらったわけだけども・・・。自己紹介からお願いできるかな?」
「はっ。私は巫女村 二代目千代女でございます」
「うん。君は覚えているよ。目の方は大丈夫かな?」
「その事ですがありがとうございました!古傷なんかも治りました!この御恩は任務にて必ず!」
「いやまあ、任務って言ってもな・・・正直この場所から武田潰したり上杉潰したりできる装備もあるから危ない目に合わさなくてもいいっちゃいいけど」
「え!?では我々は必要ないと!?」
なんだ!?この空気は!?俺が悪者みたいじゃないか!?
「ある!ある!お願いしたい事山程ありますから!とりあえず、あなたは?」
そこから自己紹介が始まり、風華じゃ市華とか彩葉など女の子の名前を言われたがとても覚えれそうにないので暫くは喋る時に名前を言ってもらうことにした。
「最後に某は信濃望月家 望月信雅 千代女の父親です」
「え!?あなたが!?かなりの大物連れて来たんだな!?」
「はい!私が巫女村でお遊戯をしてる時に親子の絆を感じ連れて来ました!」
「おぉーーーい!暁殿!風呂とは良いな!かなり気持ち良くあの口から出る湯が非常にーー」
「あっ、半兵衛さん!武田の巫女村の人達を味方に付けました!」
「あらぁ?新しい仲間?あーし、この館を統括するセバスチャンよ?よろしくね?みんな線が細いわね?ちゃんと食べてるぅ?そこの男子ぅぃ〜?」
いやいつから総括になったんだよ!?
「そ、某ですか!?」
「そうそう!あなたお名前は?」
「黒川頼輔です・・・」
あぁ〜あ。あれはセバスチャンが獲物を捕らえた目だな。残念黒川何某さん。
「へぇ〜?線は細いけどいい男ね?後であーしの部屋に案内するよ?」
「セバスチャン!待て!とりあえずみんなに風呂でも入ってもらい、夜中だけど飯食べさせてあげたい」
「了解!みんな草食みたいな身体してるからまずは身体作りからよ?あーしが本気で作ってあげるから残さずに食べるのよ?残す人は・・・あーしが全力でキスするからね?黒川きゅん?頑張ってね?」
「「「「「・・・・・・・・」」」」」
「半兵衛さん?家臣を雇う時は織田様に言わないといけないのですか?」
「え?あっ、いや別にそんな事はないが武田の者となると・・・」
「分かりました。明日にでも自分から言います。とりあえず・・・本日はゲストルームにてお寛ぎください。小雪?案内してあげて」
さて・・・ここからが大変だ。小さい女の子なんかは一切口を開かず目が見開いているよ。そりゃ色々あるから驚くよな。
「申し遅れました。織田家 大橋兵部少輔暁と申します。暁と呼んでください。気にしませんので。この家の事は疑問が多数あると思いますが慣れてください!ただそれだけです!」
「ちょっと質問が・・・」
「はい!黒川さんでしたね?なんでしょう?」
「あのせばすちゃん殿は・・・どうにかなりませぬか!?」
「ならない!以上!あぁ見えて料理や武器修理なんかの腕はピカ一だからご自身の武器とか色々凄まじくしてくれると思いますよ」
「黒川殿?良かったではないか!さっそくこの家の総括殿に気に入られたのだぞ?」
千代女の父親も他人事だと思っているな?俺もだけど。けど、悔しいけどセバスチャンの腕がいいのは本当なんだよな。ゲームでは属性付与なんかもできたはずだ。これは小雪では確率が低かったんだよな。
あぁ〜あ。黒川何某さんは項垂れてるか。まっ、後でセバスチャンには言っておいてやるか。
「とにかくみんな風呂に入って体を綺麗にしてください!服は俺が新しいの出してあげるから!その後健康状態を調べるから!」
「みんな?大橋様の言う事を聞いて!私みたいに傷がある子は綺麗に治してくれるから!」
あの千代女って子はあんな顔にもなるんだ?普通ならまあまあ可愛らしい子じゃん?昨日まで殺せ殺せ言ってたのにな。
「竹中様ご夫婦をゲストルームに案内致しました」
「小雪ありがとう!働かせてばかりで悪いけど、次は風呂に案内してもらえるかな?シャンプー、石鹸の使い方も教えてあげてくれる?俺は医療カプセルの方をするから」
「クスッ!了解致しました!」
「うん?どうしたの?」
「なんだかゲームの時みたいにワクワクするな!と思いまして」
「そうだな・・・。この時代で骨を埋める覚悟が俺も少しでてきたから、どうせやるならとことんやろうと思ってね?遠慮はしないよ。殺られる前に殺る」
「分かりました!私も精一杯補佐致します!」
さて・・・センスのない俺が装飾機の前に居るわけだが・・・機能美を追求した服にするか!?当たり障りないこの時代の服にするのか!?ここは俺のセンスが問われるところだ!
「暁様?風呂の方が女性陣は終わりました。皆一様に驚き特にシャンプーに関しては驚きを超えて感動に変わりました」
「そっか!了解!服は今作ってるから少し待って!」
早く作らないと・・・とりあえずパンツとブラジャーはそのままの形にして・・・とりあえず作業着とジャージでいいか!色は明るすぎない藍色にして・・・
「ポチッとな!」
ピンポーン!
「よし!できた!小雪どうよ!?俺のセンスは!?」
「(クスッ!)喜ぶと思いますよ!」
小雪からも合格が貰えた!
「服の着方も教えてあげてくれる?その後医務室の方に」
「了解致しました!」
後は男の服だけど、男はボクサーパンツと作業着くらいでいいかな?いやさすがに可哀想か?普通のこの時代に合う形の服に伸縮性を持たせると動きやすくもなるな?
「ポチッとな!」
ピンポーン!
よし!まあまあの出来栄えだ!
「望月さん?服をここに・・・・」
「も〜う。暁ちゃん?入る時はノックくらいしてよねぇ?」
なんでセバスチャンが風呂にいるんだよ!?飯作ってたはずだろ!?
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