【H02型MK-2 護衛戦闘アンドロイド 小雪】

 「お名前をお聞きしても?」


 「大橋暁です!」


 「暁さま・・・なんと素晴らしいお名前で・・・私・・・私・・・暁さまに・・・」


 これは・・・仮にハニートラップでも良い!今この時を俺は楽しむぞ!!


 「さきさん・・・」


 俺はこの女性の白い肌を優しく撫で少しずつ着物の帯を外し、綺麗な胸が露わになる所で急に体の内部がモゾモゾして動けなくなった。


 「暁さま!?どうされましたか!?


 「からだが・・・動かない・・・」


 「ったくもう!私をインベントリーに入れておくからこうなるのよ!!!」


 「え!?あなたは誰!?どこから現れたの!?」


 「私?私は古今東西 無所属 暁様の護衛アンドロイド 課金額7万円 【H02型MK-2 護衛戦闘アンドロイド 小雪】です。今あなたから誘惑(チャーム)のような香りが致しましたので無理矢理参上致しました」


 「おっ、小雪か・・・何故こんないい時に・・・身体が動かないぞ」


 「凝視の術に引っかかる程無防備になるとは・・・。暁様は初心者プレイヤーでしたか!?」


 「あっ!動ける!?」


 「今解除しました。何故このような場所に!?バトルオブ関ヶ原のイベント中では!?」


 「いやそれが俺も分からないんだよ。ってかなんで出てきたんだよ!?今さきさんと良いところだったんだぞ!?」


 このアンドロイド。副官ガチャというのがあり一回1万と超高額ガチャだったが3種類の人種から選べるガチャで洋風、和風、獣人風とあり、俺は和風を選び苦節7万円でやっと出て来てくれた上級のアンドロイドだ。


 うん?残りの6回はどうしたって?もちろん!クソアイテムになったさ!これのおかげで冬のボーナス全ツッパだ!


 そのアイテムはゲームでは本当のクソアイテム 酒やら幕の内弁当、赤兎馬、メロンパンなど多岐に渡る。赤兎馬が当たりのように思うが車や船まであるゲームだから今更馬は正直外れだ。しかもこの赤兎馬・・・喋るんだ。日本語で。だから俺は常に収納している。足は確かに速いが。


 「だから、この女は暁様に誘惑(チャーム)を掛けようとしていました」


 「誘惑だと!?なんで!?ここはゲームじゃなくリアルみたいな世界なんだぞ!?」


 「そこが私にも分かりません!暁様のアバターが違いますが、間違いなく暁様に見えますし、登録idも間違いありません!」


 「そこなんだよ。俺も分からないしこれは俺が居たリアルな世界の戦国時代だと思うんだ」


 「何が何やら分かりませんが運営のヘルプも効きません。ですが私のする事は暁様をお守りする事です」


 シャキーーーーン


 「おい!女!そこに直れ!暁様に何をしようとした!言え!」


 「はっ、はわわわわわ・・・・わ、わ、私は・・ただ・・・・」


 いきなりなに黒刀抜いてるんだよ!と思ったがテンパりながらのさきさんの答えで分かった。本当に俺に何かしようとしてたんだな・・・。悲しい・・・。けどさすがにやりすぎだ!


 「小雪!ストップ!」


 スパコンッ!


 「痛っ!痛いけどもっとお願いします!」


 クッ・・・忘れてた・・・小雪はドMなんだ・・・。


 「馬鹿を言うな!それにその黒刀を仕舞え!そしてさきさんに謝れ!さきさん?俺の副官がごめんなさい」


 「さきと申す者!すまぬ!」


 いや、ぜっんぜん謝る気ないだろ!?何で上から謝ってるんだよ!?


 「わ、わ、私は殿から暁様とできるだけ共にしろと言われただけで・・・そしてできれば身籠れと言われただけで・・・」


 「うん?身籠れ?子供の事!?何で!?」


 「私には分かりません!ですが私は殿に言われただけで・・・」


 要はあれか。未知の物を持っている俺を味方に付けたいという事かな?朽木元綱・・・間違えたな。何もしなくても十分だったのに。なんならお礼すらしようかと思ってたのに。


 「暁様!この者の主人は暁様を手中に入れておきたいかと思われます!」


 いや自信満々で言ってるけどそれくらい俺でも分かるから。


 「うん。小雪?お前は少し黙ろうな?それくらいは分かるから。それに朽木元綱・・・このさきさんの、主でこの家の主だ。俺は結構良い印象の人だったし、なんなら今もそう、思うんだけど」


 「も、申し訳ございません!私が罰は受けます!どうか、どうか殿に咎が及びませぬよう・・・」


 「いや特に何かするわけではないし、泊めてもらってるのはこっちだからな。この件はお互いなかった事にすればいいでしょう?」


 「え!?でもそのような事は・・・」


 「いいから。いいから。小雪は端の方に座っていなさい!さきさん?怖がらせてすいません。そして俺の生い立ちを言いますね」


 俺は竹中半兵衛に言った事と同じ事を言った。竹中の時に言ったのとは違い小雪が出てきた事で信用するしかないようだった。


 「え!?では本当に未来から来られたのですね!?」


 「はい。正確には違うけど、違う・・・子供も大人も遊ぶ場所からこの場所に迷子になったというかなんというか・・・」


 「では未来では朽木家はどうなるのですか!?」


 どうなんだろう・・・朽木家の事は正直あまり分からないな。


 「朽木家はこの戦国の世の後は嫡流より庶流の方が世の覇者に気に入られそちらが栄えます。つまり家は存続していきます」


 「小雪!?なに言ってるんだ!?」


 「最初にインストールされているデータベースに書かれている事を言っただけです」


 いや本来はそうかもしれないがそこまで仲良くない家の事を・・・。


 「まぁ!なら朽木は滅びないのですね!?後の世にも名前が残るのですね!?良かった・・・・」


 うん。俺ならもっと疑問がでるが、さきさんは納得したみたいだ。深く聞かれずに良かったよ。


 「じゃあ俺は寝るからちゃんと事はしたって体でお願いね」


 「でもそれは・・・横の部屋に居る女中の老婆に・・・」


 「据え膳食わぬは男の恥・・・。もういいや!本能に任す!」


 「え!?それはどういうことでーー」


 「暁様?ちゃんと付ける物は付けて事致してください。では私はインベントリーに戻ります。明日の朝にもう一度出ます。それ以降は二度と戻りませんのでお覚悟よろしくお願いしますね」


 小雪は二度とインベントリーに戻らないというわけか。まあ護衛だからいいかな?


 「抱いてもいい?」


 「・・・・・はい」


 この日俺はリアルか未だにゲームか分からない・・・まあほぼほぼリアルな戦国時代だと思うけどこの時代の女を抱いた。ゲームコインでべらぼうに高いコンドー○を付けて。そして事を致してる時に俺は屈辱な事をさきさんに言われたのを忘れない・・・。


 「もっと奥でも大丈夫でございます」


 俺は俺の愚息限界まで入れてたつもりだが悲しくなった。

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