第45話
「あ、あの、…」
「何?」
「中森さんの住所、ご存知ありませんか?」
「はぁ…。知らない女に教えるわけないでしょ
「お金を、借りているんです。返したくて」
封筒を見せた。
それをじっと見て、はぁともう一度ため息をついた後、待ってて、とボーイは店に入って行った。
お金のトラブルから嬢になる人は多い。
だから、お金を借りていると言われれば無下にはできないのだろう。
しばらくして出て来たボーイから紙を渡される。
「このアパートね」
「ありがとうございます」
「どういたしまして」
頭を下げ、その住所の場所に向かった。
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