第24話




扉を開けた。

ソファーで、藤也と樹が寄り添うように寝ている。




どうやら和解できたようだ。







「ココア、飲める?」


「は、い」






はいよ、と手渡されたココアは、湯気を立てて甘い香りを漂わせた。






「あんたさ、変わってるな」


「え?」


「見てる世界が、なんか、違う」







貴都はコーヒーを一口含むと、はぁ、と息を吐いた。



そんなことを言われたのは初めてで、何とか答えたらいいかわからない。






それに、見ず知らずの女を家に上げ、さらにこんなに親切にしてくれる貴都の方が変わっている。



しかも、彼の親友たちの事情にまでかってに口を挟むようなバカ女である、私に。








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