第11話



「……はい。って、今日行けねぇって言っただろ」


「うん。

行けないって聞いたから、来ちゃった〜?」


「貴都、どうせ明日休みだろー!

いいじゃんいいじゃん」



ドタドタと音がして、ドアが勢いよく開く。

あ、と来客二人が私を見て声を出した。

私は、自分の手を強く握ってそれを見つめる。





「……ったく。

とりあえず、お茶くらいは出すけど……」






文句を言いながらもお茶の準備をする貴都は、割と世話好きなのだろう。





それをチラリと視界に入れたが、見ている間に誰かと目が合うのが怖くて、すぐそらしてしまった。








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