002
第6話
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タクシーが止まる。
知らないマンションの前で、男性に引かれるままついて行く。
自動ドアをくぐり、エレベーターに乗った。
エレベーターを降りて、廊下を進み、男性が鍵を開けた部屋に入る。
「シャワー浴びて来い。
着替えは……俺ので我慢しろ」
そう言われて、脱衣所らしき洗面所に放り込まれ、ドアが閉められる。
入れと言われたのだから、入るしかない。
私は大人しくそれに従った。
シャワーから上がると、タオルと服が置いてあった。
脱いだ服は、おそらく乾燥機にかけているのだろう。
春と言ってもまだ肌寒い。
置いてあった服は、スエットのズボンにセーターだった。
微妙な組み合わせな気がする…
セーターだけで膝丈はある。
ズボンは必要なのだろうかと思ったが、下着がない今は礼儀として履いていた方が良さそうだ。
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