第3話 ネットショッピング

俺はマキロンの横の→を押してみる。


ポンッ!と音がしてマキロンが現れた!


ゲッ!

現金が200G減っている!


そうか!

つまり、ネットショッピングで地球の物を買えるって訳か?

いや、違うな。

異世界新聞はおそらくこっちの世界のアイテムだ。

なら、このネットショッピングはどこに繋がってるんだ…?


まぁ、考えても分かんねーな。

俺は考える事を諦めた。


とりあえず、金はまだあるので、異世界新聞というのを買ってみた。

ホットドッグはあのホットドッグだしな。


〜異世界新聞・1号〜


★ようこそ異世界エターナルへ!

この新聞は異世界エターナルの情報をいち早くお届けする物です!


★追放の勇者!?

サンディー国ではフィオーネア様の恒例の勇者召喚が行われました。

今回の勇者は34名ですが、1人だけスキルが意味不明との事で、城から追放されたようです。

追放された勇者はと呼ばれています!

さて、どんな人なのでしょうね?


★盗っ人デミゴート!

4人組の盗っ人デミゴートが南大陸に潜伏しているという情報が入りました!

盗っ人デミゴートは主に強盗殺人を行ってきた超卑劣極まりない存在です!

みなさん見かけたら即通報しましょう!


★ルナムーン海汚染問題!?

ルナムーン国の海、ルナムーン海が汚染されている問題について。

海の生き物保護団体が署名を集めて反対運動をしています!

海は繋がっていますからね!

ルナムーン国だけの問題ではありませんよ!


以上、異世界新聞・1号でした!


とあった。

よくわからんが、これからも定期的に発刊されるみたいだな。

一応異世界の情勢を知る為に買っておくか。


それよりも、金を稼がないとなぁ!


よし、もう、ホットドッグを食べて寝よう。


俺はなけなしの金でホットドッグを買って食べた。


♦︎♦︎♦︎


翌朝、街の西門に着いた。


ピエールさん達は既に来ていて、俺たちは軽く挨拶して出発した。


「どこに行くんですか?」


「あぁ、魔の森リザンヌっつーダンジョンだ。

そこのある物が目的でね。


まぁ、お前さんは黙って着いてくれば良いから。

へっへっへっ。」


ピエールさんは言う。


よく分からないけど、着いて行く事にした。


魔の森リザンヌに入ると当然ながら、モンスターが出る。

ピエールさん達が戦っている隙に俺は木の陰に隠れる。


そうこうしている内に森の中心部らしき所にたどり着いた。


「あったぞ!

御神体の木だ!」


「よし、切ろう!」


は!?

御神体の木って切って良いの!?


「ピエールさん!

よく分からないけど、まずいんじゃ…」


「ウルセェな!

荷物持ちは黙ってろ!

3本あるんだ、1本くらい切ったって…」


そう言ってノコギリを木に当てようとしたその時、複数の唸り声が轟いた。


「しまった…!

黒炎王狼族だ…!」


ピエールさん達の顔色が変わる。


「え、あの、黒炎王狼族って…?」


目の前には巨大な黒い狼の一族が群れを成していた。


「フェンリルの強化版だ。

狼族の中ではトップに君臨するやばい奴らさ。」


「な、な、なんか怒ってますよ!?

どうするんですかぁぁ!?」


「へっへっへっ!

その時の為にお前さんが居るのさ。

俺たちデミゴートは逃げるから、囮になってくれ!」


デミゴート!?

コイツら盗っ人デミゴートだったのか!?


俺はピエールに蹴られて黒炎王狼の前に投げ出された。


ピエール達は逃げていった。

くっそぉぉぉ…!


『ぐるるるる…

我らが縄張りに入ったのが運の尽き…

噛み殺してくれる!』


黒炎王狼の長らしき狼が言う。


ヒィィィィィ!


俺は恐怖でちびる寸前…!


その時、足を引きずっている1匹の狼を見つけた。

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