第四十八話 ってえええっ Σ(Д゚;/)/ …そ、そんな『お貴族の当主さま』の奥さま方と、ベロキスとか、オッパイとか、下のブロンドヘアとか……い、イロイロ、触ったり、ナニしたりしたんだがあああっ!?

   ■片桐かたぎり 花楓かえで 視点■


 ―― ちょ、ちょ、ちょ、待ってよぉ!?……ウソでしょおっ!?……つまりぃ、〝真っ裸〟でモブちぃの…か、か、かか、顔を跨ぐ……って、コト、なのぉ!?


 ―― し、ししし、しかもぉ!?


 ―― あ、ああ、あの……し、しし、下書きみたいなの……お、男の人の……アレ、アレを……く、く、くく、咥えてるんだけどぉ!?


          *


「それでは、気分を高める為にも、お互いに脱がし合ってみましょうか♡」


 緊張でパニくっていた俺たちは、萌々女史の言葉に踊らされるように互いの服に手を掛けたのだった。

 しかし、あと二枚というトコロで、俺は花楓の耳元で囁いた。


「パンツは、穿いたままで…」

「わ、判った…」


 俺が花楓のブラを外すと、〝パン一〟になった彼女が俺のズボンを降ろし始めた。

 その視線が現れたボクサーブリーフにされる。


 ―― ヤバいっ!?……見られているだけで、んだがあああっ!?


 そして、二人とも〝パン一〟になったトコロで俺は萌々女史に言った。


「悪いが、先に二人だけで話したいんだが…」

「どうぞ……じゃあ、10分待ちますね…」

 腕時計を、ちら、と確認して萌々女史が言った。


「まあ、も構いませんが(笑)」


 ―― こうして、俺たちは、互いに〝パン一〟という緊張状態のまま、寝室に入ったのだった。




 俺はベッドに坐って花楓も隣に坐らせた。


「こ、今回の撮影だが……ぱ、パンツは穿いたままでしようと思う……」

「わ、判った……」

 かなり緊張気味の花楓の肩を、そっ、と抱き寄せた。

「安心して……花楓の嫌がるコトは絶対しないから」

「うん、知ってる」

 『判った』でなく【知ってる】と答えた花楓を抱き寄せて唇を奪う。


 ―― はむんっ…(れる、えろ、るろぅ)…(ちゅぷ、ちゅる、ちゅぷぅ)…ん、んぅ…あふっ…(るろ、れる、えるぅ)……ちゅぽんっ♡


 軽く唇を吸うくらいで開放すると、少し不満そうな顔だ(笑)。


「一つ、お願いがあるんだけど……」

 何故か、視線を泳がせて言ってくる。

「良いよ、なに?」


「一度だけ、見せて♡」


 ―― 何を、と訊くのはというものだ(笑)。


 俺は立ちあがって花楓の前に位置どった。

 花楓が俺でなく、ボクサーブリーフに視線をロックする。


 ―― 俺は、ゆっくり、とボクサーブリーフを降ろした。


「すごー!」


 両手で口を覆った花楓が吐く息に載せて呟いた。


 ―― そして、花楓が頬摺りしたのだった。


「すごー!……、びく、びく、してる♡」


「そりゃあ、するよ(笑)」

「ふふふ♡…嬉しい♡」

 花楓が目を瞑ったまま軽く、ちゅっ、と口付けた。



 ―― その時だった。寝室の外が何やら騒がしくなり……

 慌ててパンツをあげた時、寝室の扉から顔をだしたのは、


「ああ、二人ともここに居たのね……って、なあにぃ?」


 一縷いちる女史が俺たちを見て、にまっ、と笑った。


「……のぅ?……お邪魔だったあっ!?」


「「ませんんっ!?」」


 それから、スタジオに戻ると ――



「はいっ♡……モブぅ、カエデ…………って、えええっち、してたのうっ!?」


 ―― まあ、俺は〝パン一〟だし、花楓も〝彼シャツ(慌てて寝室にあったのを着せた)〟だしぃ……そう思うよね(笑)。


「「ち・が・い・ま・す・っ!?」」


 背後から一縷女史がパンツスーツの上着を掛けてくれたが、ぷりぷりの視線は俺のにロックオンされたままだ(笑)。


 ―― いや、は、すぐには元に戻らない仕組みなのであってね……俺の一存では如何いかんともし難いのでありましてね(笑)。


 ぷりぷりの背後でジナーさんとマーチさんの妖艶巨乳美女二人が、にま、にま、笑ってるんだがあっ!?

 ……って、お二人ともヤバエッチぃエプロンドレスなんですがあっ!?


「だから、これはですね……マンガの作画の為に……って、イミフですよね(笑)」

 俺がどう説明したモノかと思っていると……

「ああ、を見学したいと仰るのでお連れしたんだ…」

 背後から一縷女史の声が聞こえ、ぷりぷりが、くぴ、くぴ、頷いている。

 頷いているが、視線はロックオンしたままだ(笑)。


「おひいさまは、キメラ先生の漫画になさって、ここまで参りましたのでございます♡」

 ぷりぷりの背後に控えるジナーさんがそう説明した。


「はいすっ♡……そして、お~よめさんに、してもらうすのよ♡」


「勿論、花楓さまが〝第一夫人〟で、おひいさまが〝第二夫人〟で構いません♡」

 今度は、マーチさんから『補足説明』が(笑)。


 ―― いや、イロいろ、イミフなんだがあっ!?




 その後、応接スペース((笑)ソファーのトコだ)に移動して説明を受ける。

 因みに、三人掛けソファーの中央にぷりぷり、その左右に一縷女史と萌々女史。背後に妖艶巨乳美女二人が直立不動で。

 対面のソファーに俺と花楓が(いつかのように)くっついて坐った。



 ―― 一縷女史とメイドさんたちの説明を要約すると、こうだ。


 ニッポンの漫画やアニメに入れ込んでいたぷりぷりが、ある日、見つけたのがネットで販売していた俺の『同人誌』だった。


 ―― アダルト指定だったんだけど?


 その〝おっぱい〟の美しい描写に惚れ込んだ彼女は、『如月きさらぎ キメラ』という作家を探し、追い掛けて……とうとうニッポンまで遣って来たのだった。

 その〝手伝い〟をしたのが、上流階級向けのでロシアに販路を拡大していた『一之江いちのえグループ』だった。


 更に、『キメラ先生と結婚する~♡』と愛娘の為に、俺の身辺調査で浮かびあがったのが、彼と花楓と、その親の『片桐かたぎりコーポレーション』だった。


 ―― ど、どういうだよっ!?


 そして、丁度、長男の結婚相手として浮かびあがっていた王室のお姫さまとの縁談を進める為に必要だったのが、その『片桐コーポレーション』の〝高品質の食用油〟だったのであった…………ちゃん、ちゃんっ!



 ―― いや、もう、何がナンだか……翔んでもハップンでごじゃりますうううっ!?



「いや、ちょ、待ってくださいっ!?……王室と姻戚いんせき関係になるようなお貴族さまのおひいさまを…だ、第二夫人とか…お、俺……殺されますよねっ!?」


 しかし、ジナーさんがっと言ったのだった。


「ご心配には及びませんわ♡……わたくしから、当主であるに申し伝えますので♡」


 更に、マーチさんまで…


「わたくしからも、当主である( ← 当主の父に嫁いだらしい)に申し置きますわ♡」


 ―― 因みに、『ジナー(жена)』はロシア語で『妻』、『マーチ(мать)』はロシア語で『母』らしい。

 本名ではないだろう ―― 所謂いわゆるとか?……と、思っていたんだが?

 『妻』も『母』も……ほ、本物か?、ホンモノなのかあああっ!?

 まあ、ベロキスは『人妻』レベル(以上)ではごじゃりましたんですがあ(笑)。


 ―― ってえええっ Σ(Д゚;/)/ ……そ、そんな『お貴族の当主さま』の奥さま方と、ベロキスとか、オッパイとか、しものブロンドヘアとか……い、イロイロ、触ったり、ナニしたりした(いや、正確には『させられた』)んだがあああああっ!?



            【つづく】

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