第三十八話 小さな手指が社会の窓(そこは、その名と違いパブリックスペース=『公共性のある空間』では無いんでありますがあっ!?)を潜って侵入してきたんですがあっ!?

萌々ももちゃん、そのエロいおぱんつを魅せつけるように、男の腰に両足を巻きつけて欲しい!」

「はあい、ひずポンセンセ♡」

「いや、ちょ、待って……これパイプ椅子なんで、不安定だから…」

 倒れ掛かって、結果的に萌々女史を抱き締めるような体勢に。

 なんか、唇も触れそうになったんだが?

「やあん♡……キメラセンセってば、大胆だいたあんんっ♡」

 両足だけでなく、両腕も俺の首に巻きつけてくる萌々女史。


「うん、良いね♡…良いよ、良いよ、萌々ちゃん♡……乗ってきたあああっ!?」



 ―― その時、下校10分前の予鈴が鳴り響いたのだった。


「「えぇ~~~っ!?」」


 二つの口からタメ息が洩れた。

 勿論、ひずポンこと氷上ひかみ 秀流ひずると、〝残念担当編集美人〟百々生ももき 萌々もも女史である。

 まあ、俺的には誘惑を回避できて上々であった……のだがっ!?


「ねえ、モブく…いえ、夛茂たもくん、あのアトリエスタジオを少しの時間お借りできないかな?……いま、凄く乗ってきたのよっ♡」


「おお、確かあそこはW社の所有…」

 小声で、ボソっ、と(しかし、しっかり聞こえるように)言ってくる〝残念で姑息なびじん〟(`Δ´)。


「まあ、俺も締切前だし今回だけなら」

 仕方なくそう答えた(いや、答えざる終えなかった)俺に秀流が、

「ありがとう♡」

 と、抱きついてきた。

 ―― いや、抱きつくなら〝チビ巨乳〟こと一栞いちかが良かったんだが(笑)。


「モブくん、いま、すっごく失礼なコト考えたよねっ!?」


 ―― はい、しゃーせんっ(笑)。


「(むふふ♡…キメラセンセのスタジオに侵入するオペレーションが、こうも容易くクリアできるとは♡)」


 ―― いや、お前ももちゃんも心のがんぼうが駄々洩れなんだが?




 ―― そんな訳で俺のスタジオ(いや、W社所有のスタジオ)に到着。

 即ベッドルームに向かう〝残念担当編集女史〟。


「ふむ、ふむ、長い髪の毛はありませんな?」


 ―― お前らW社編集女史どもなあっ!?


「えっと、PC借りて良い?」

 『漫研』部室のPCからデータを移してきたUSBメモリを手に秀流が申し訳なさそうに訊いてくる。

「勿論、良いよ」


「お礼はのカラダで払いまちゅう♡」


「誰のだよっ!?」


 ―― そんなこんなで本物(笑)の三人掛けソファーにスタンバる俺と〝残念姑息モノマネ女史〟。

 勿論、女史は〝真っ裸〟だ。

 俺も通り上半身を脱がされて萌々(もう敬称無しだ)の両足を腰周りにデコレート(笑)。

 まあ、この位置ならから良いか(笑)。


 俺のPCを三人掛けソファーに向けて下書きを表示。

 秀流も大判のタブレットとペンタブでスタンバイ。

 一栞も(一応撮影しておくらしい)ハイスペックなデジタルビデオカメラの狙いを決めた。


「はい、オールOK~~、キューっ♡」


 ヤッパお前ももが仕切るのな(笑)。

 俺は(『漫研』部室での〝残念女史〟の希望通りに)下乳から揉んでゆく。


「あん♡……ちょっと失礼なコト……んあっ♡……か、考えて、ません?」


「いや、なら考えたけどな(笑)」

「く、悔しいっ!?……いいモン、これで、?」


 そう言って萌々が俺の股間に手を伸ばしてきた。

 両足を腰周りに絡ませているので他からは見えないからだろうが、ズボンの上から大胆に触ってきた。

 いや、きゅっ、と握ってきやがりましたんだがっ!?


「おふぅ♡」


 思わず洩れた声に、にまっ、と嗤った萌々が、更に大胆に上下に擦ってくる。

 まあ、今はスエットでなく学生ズボンなので刺激は弱目だが、こいつもものコトだ、チャックを降ろすくらいやりかn……いや、即 降ろしてきやがりましたんだがっ!?


 しかも、小さな手指が社会の窓(そこは、その名と違いパブリックスペース公共性のある空間では無いんでありますがあっ!?)を潜って侵入してきたんですがあっ!?


「(成る程、成る程、噂にたがわぬな佇まい♡)」


 ―― いや、噂って何だよっ!?


 しかも、更にもう一つのも潜りそうな気配に、俺は萌々の耳元でおどしを掛けた。

「それ以上侵入したら、ち○びを噛みきるぞっ!?」

「じょ、冗談ですよう……やだなあ、わたくしにも常識はございますのでえっ!?」


 ―― ホントかなあ?


「キメラ先生、そろそろ……えっと、ち…ち、ち○びをおにゃがいしまふぅ…」

 秀流がやたらテンパっている。

 まあ、間違いなくだから『振り』でも男女のカラミは照れ臭いんだろうなあ(笑)。

 いや、DTの俺が言うなって話だが(笑)。


「了解!……えっと、舐めるとか言ってたが、『振り』で良いんだな?」


「も、もちr…」

「あらあ?……お出来になりませんのぉ?」

 秀流の言葉を遮るように被せてきた萌々にワカラセてやらんとな?

 作家の方が立場は上だとね(まあ、人間としてなら上下は付けないが ← 無い、という意味じゃないけどな(笑))。


 俺は、左のち○び(秀流寄りだ)を、指で摘まみ、捏ね、爪で弾いた。


「んああっ♡」


 早速、良い声がでた。

 続けて右のち○びを口に含み、舌先でなぶり、甘噛する。


「ひぃんっ♡」


「可愛い声がでるじゃないか?」

 俺の指摘に、〝ニセビッチ女史〟が強がる。


「え、演技に、決まってますわ…」


 こいつは、ビッチっぽく振る舞っているが、あまり経験は無い……と、俺は踏んでいる。

 その内、化けの皮を剥がしてやりたいモノだ。


 ―― そのチャンスは思いの外早くやってきた。


「ひずポン先生、ここはもう充分撮りましたので、ちょい先のキスシーンやりませんか?」

「え?…そこは、今日の予定じゃ…」

「そうなんすけど、あのシーンの背景って、メチャ細かいんで手が空いた時に少しずつ進めておきたいんすよね」


「でも…あ、あのシーンはわたしがやりたk……う、ううん、良いわ、やりましょう」


「ひずポン先生は、また部室でやれば良いんですよ……あたしがセッティングしますんで♡」

「そ、そう……お、お願いね」


「ええと、ちょっと聞いてください……今日の予定ではなかったのですが、少し先のシーンをやりたいのですが、良いですか?」


「俺は構わないすよ」

「どこかしら?」

「ここ、です」

 秀流が開いた下書きは……


 ―― キスシーンだった。



            【つづく】

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る