第二十六話 生徒会長にして、学園美少女トップ3の内、一之江 洸…えっ?…一之江 一縷女史の、娘さん?…妹さんでなくてぇ?

一縷いちるくんの二つ名は〝無垢ビッチ〟と言ってね、ウチの雑誌の作家さんには好評だから、キメラ先生もお世話になると良いよ」

「あ、むら、むら、したら解消のお手伝いも致しますので、ご遠慮なくぅ♡」

「ああ、そこは駄目ですよ……キメラ先生は、貴重なで描く作家さんですから、ね(笑)」

 い、いや、その情報開示は嬉しくないんですがあっ!?


「しかも、とても美人の彼女さんも居ますしね♡」


 それを聞いた三代目担当編集者の一之江いちのえ 一縷いちる女史、曰く。

「まああっ♡、それでは、その彼女さんとの初体験が済んだら、になりま~す(笑)」



 そして、仕事場も見たいとのコトでそのままスタジオに帰宅(笑)。

 不安しかないんですがあ(笑)。


 そして、スタジオに着くなりベッドルームに直行。

「ふむ、ふむ……ベッドに長い髪の毛は無さそうねえ?」

 いや、何の調査ですかっ!?

 そして、すぐさま仕事デスクに移動。

「じゃあ、彼女さんの写真フォルダー、オープンっ♡」

 いや、ちょ、待っ!?


「えええっ!?……う、嘘ぉ……比々野ひびの 妃莉ひまり嬢が彼女だったのぉ!?」

「いや、そんな訳ないですよっ!」

「ああ、確かにぃ……若過ぎるわよね(笑)……でも、この制服(キラン♡)」

「……………………」

「それでぇ?……どっちが先なのぉ?」

「……ど、どういう意味でしょう?」


「だ、か、らぁ……妃莉嬢で抜いていたら、そっくりの彼女を見つけたのかぁ?……彼女に一目惚れして、使用目的で探したのかぁ?……んっ、どっち♡」


「ちょ、それじゃあ俺がヌキ捲くってるみたいじゃ…」

「高校三年男子なんて、抜きヤリたい盛りのでしょう?」

「ま、まあ、否定できませんが……」


「ちょっと、初日からキメラ先生の生活に立ち入り過ぎたかしらね?」


 ちょ、何か、不穏ながっ!?

「いいわ、わたしも初日から脱ぐ事はないんだけどね、特別よっ♡」

 そう言って一縷女史は部屋の隅に置いてあった背の高いスツールを持ってきて(何で判る?)、作画デスクのそばに置いた。


 そして、ぱっ、ぱっ、という感じで何のてらいもなく黒パンツスーツの上下を脱ぐと、アダルティな臍丈のキャミにガーターベルトに吊られた白ストッキング姿が現れた。

 更にショーツも、すぱっ、と脱ぎ捨てて見せた(いや、魅せた?)のだった。

 ビキニタイプの紐ショーツもストッキング同様、意外や『白』だったが。


「白なのが、意外?」


「イエ、ソンナ、コト、ハ…」

「声がボー読みよ(笑)……こう見えて、本質は〝無垢〟なのよっ♡」

 そう言ったものの、スツールの上で堂々とM字開脚して見せたのだったが。


「さっき、先生に会う前にシャワー使ってるから、スケッチだけでなく、弄るでも、舐めるでも、ご随意にっ♡」


 しかし、俺が退き気味なのに気づいた一縷女史が確認するように訊いてきた。


「彼女さんと、SEXはまだ……という理解で良いのよね?……裸を見せ合っているのに、クンニもフェラも、まだ、とか言わないわよね?」


 いや、『裸を見せ合って』は居ない……のですがぁ!?(一方的に見せて戴いた、のでして…)

 とは言えには、くぴっ、くぴっ、と首肯するしかないのだが(笑)。

 そんな俺を呆れたように見遣って一縷女史が言ったものである。


「どれだけ、童貞をこじらせてるのよぉ!?」


 いや、悪かったなあっ!?


          *


 そして、翌日の昼休みだった ――


 午前中の授業が終わったタイミングで(おいっ!?)教室の前の引き戸から教師と入れ替わるように美少女が入ってきた。

 そして、俺の机の横で深々とお辞儀をして言ったのだった。


「わたくし、生徒会副会長を拝命致しております二回生の桃城とうじょう 董乃とうのと申します……お時間がおありでしたら生徒会室までご同行戴けますでしょうか?」


 そして、生徒会室で待っていたのは、生徒会長にして学園美少女トップ3の内(誰が1位かは明言を避けたい)、一之江いちのえ いたるその人だった。

 更に、明かされる衝撃の事実。


「えっ?……一之江 一縷女史の、娘さん?……妹さんでなくてぇ?」


「まあ、なんだ、で申し訳ない」


 いや、そういう問題か?……んっ?、まさか編集長が父親、とか?……いや、無い、無い……無いよなっ!?

 だいたい、あの『わたしも、編集長に《女》にして戴きましたのよ♡』発言もだしぃ?


 しかし、更に、話は斜め上にぶっ飛んでゆく。


「今朝早い時間に起きだして何をしているかと思えば、二人分のお弁当を作っていたらしく……しかも、君を呼びだして、と(笑)」


「はいぃ!?」

「まあ、餌付けだな(笑)」

「い、いや、いや、いや、何の為にぃ!?」


「まあ、母のはまだ判らないが……わたしとしても、学園の二大美少女を侍らせているが知りたいのだが♡」

 そして、にまっ、と笑って続けた。


「大きいのか?、大きいんだな?、そうか、大きいのが決め手かっ!?」


「会長、食事中に些かございますれば?」


「す、すまん……」

 生徒会長が謝っているが、俺は確めずにはいられない。

「いや、『学園の二大美少女』って、誰のコトですか?……それに、侍らせているってっ!?」


「君の隣の席の我が学園No.1美少女の片桐かたぎり 花楓かえでクン、そしてその花楓クンの親友にして97センチHカップの〝きすみん〟こと鬼崎きざき 貴澄きすみクン、この二人以外あるのか?」


「『学園の三大美少女』のですと会長も入るようですが?……まあ、順位は特定されていませんようですが?」

 董乃が、ちょろっ、と舌をだしていた。



            【つづく】

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