第二十三話 いや、だって……他は、まあ、その……ぱ、パコ、パコ、やってるだけだから……み、見るなら再生する、けど?

「なっ!?……あ、アッチで待っててよ!」

「その大きなテレビで良いんじゃない?」

「い、いや……べ、ベッドに並んで…み、見る訳には…」

「なんで?……ベッドも充分大きいじゃない?」

「いや、だって……え、エロDVDを見るんだし……」


「ん?…なんで?……………………あっ⁉…むら、むら、しちゃ…な、な、なんでも、にゃいかりゃあっ!?」


 ご理解戴けたようで何よりです。

 前途多難ですぅ(笑)。



 ベッドに可憐かれんと並んで坐ってエロDVDを見るって、どんな無理ゲーだよっ!?

 押し倒しす未来しか見えないんだが?

 いや、ソッコー押し倒す自信しかないんだがっ!?


 しかも、俺の推しで、可憐似の(いや、花楓かえで似の)比々野ひびの 妃莉ひまりお嬢のDVDだぞっ?

 ヤバい以外の言葉が浮かばないんだが?


 何とか仕事場のPCで再生してソファーに並んで坐って見る……という方法で了承して貰った。


「なんでぇ、そんなに坐るのかなあ?」


 判っているコト(さっき、貴女自身もじゃありませんか)を訊いてきやがりますか、ね?


 しかし、再生が始まると ――

「ぐびっ!?…………(す、すごーっ!? )」

 お互い余裕は無くなって、唾を吞み込む音やら本音やらも駄々洩れている。


 キスシーンをセレクトして飛ばし再生を三回……

 一旦止めてDVDを入れ替えようと思ったのだが、可憐から待ったが掛かった。


「……に、二回目の、もっかい見たい…」


 真っ赤になって視線を逸らして言ってくる可憐が可愛いしかないんだが(笑)。


「っていうか、見るのキスシーンだけで……良いの?」

「いや、だって……他は、まあ、その……ぱ、パコ、パコ、やってるだけだから……み、見るなら再生する、けど?」

「あっ⁉……や、しょの、えっと……ちゅー、のトコ、だけで……はぅうううっ⁉」


 そして、希望の『二回目の』を再生すると、食い入るように見ていた可憐が、更に「もっかい」とリピート希望(笑)。

 今回は見ながら腕をあげたり廻す動作を真似たり、唇を開いて舌をだしたり引っ込めたり……している。

 その、勉強熱心な(?)姿勢に、少し感動した。

 そして、三回リピート再生したのち……


「よっし、モブちぃ……やってみよう♡」


「え、えっと……キス、ですか?」

「他にナニがあるって言うのぉ?……ほら、もっとこっちに寄って!」

 膝がくっつく位置に寄ると、可憐が腕を俺の首に廻してくる。


「こうして……こう、よね?……それで、モブちぃ……おべろ、だして…」


 ……は、恥ずいんですがあ(笑)。

 言われた通りベロをだすと、すぐに可憐の唇が、ぱっくん、してくる。


「はむっ、ちゅる、ちゅぴ……ほんなこんなはんじかんじらっはよだったよ、ね?」


 ベロをしゃぶりながら喋られるとむず痒いんですがあ(笑)。

 そんな感じでを繰り返した可憐が口を離して言った。

「さっきのトコ、もっかい見たい」

 言われた通り再生すると……


「ああ、やっぱだよぉ!……男の人がおっぱい揉んでるんだ…それで、妃莉さんのお股の間に膝を入れて開かせてるんだ…」


 そして、俺を見る。

 オッパイ、揉め……更に、膝を押し込め……というコトだよね?


 しかし、さっきのおやつタイムに可憐の制服のブレザーは、きっちり、第三ボタンまで留められていた(笑)。

 しかも、スカートから伸びる太股の先……両膝も、ぴたっ、と閉じられている。

 ―― 隙が無いんですがあ⁉

「ほら、早く揉んで♡」


「し、失礼しま~す」

 幾分おどけて言いながら可憐のブレザーのボタンを外してゆく。

 次いでブラウスのボタンに手を掛けると、

「あっ、今日はブラしてこなかったんだ?」

 俺を見て、

「……ま、いっか?」

 と、言って顎をしゃくった。


 はいです、現場監督さまのご指示のままに(笑)。

 しかし、ブラウスのボタンに手を掛けると「ストップ」が掛かった。


「ブラウスって、全部はだけないで間の二つくらい外して、その隙間から手を入れた方が、えっちくない?」


「ああ、それは一理あるかな……」

 どっちが作家先生か判らないんだが(笑)。

 取り敢えず、二つ外して覗くと美乳が、こんにちは、していた。

 なので、次なるミッションは……

 可憐の、ぴたっ、と閉じた膝がしらに手を掛けて開こうとすると、


「え、えっちぃ⁉」


 と、ご無体な発言が……

「いや、可憐がしろと……」

「あ、はは、は……そうでした…ど、どうじょ……はひぃ、はずいぃ⁉」

 俺の台詞だって(笑)。


 んで、可憐のお股を俺の足を突っ込む……


 何か、ヤバいっ♡

 太股、ヤバいぃ!?

 むら、むら、してきたんだが(笑)。

 しかも、可憐の視線が俺の股間に、ちら、ちら、と……


「さ、触って良いのは……お、おっぱい、だけだからね……(今日は、まだ)」

 今回は駄々洩れた本音まで聞こえてしまいました。

 ……『今日は、まだ』って、ヤバくね?


「しょ、承知しております、です……はい!」


「お、お股は……また、こんど……いや、いつか……きっと……あ、にゃんでもないゃいから……わ、忘れて……は、はふぅ⁉」


 結構、可憐って(いや、花楓か?)体質なのな(笑)。

 まあ、愉しいからぉ?



            【つづく】

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