第4話 仲間割れ
「フリテンリーチ一発カンチャンズッポシ赤ウーツモ!ドラ裏ドラ!跳満!!」
FullSizeRender
「フリテンリーチ一発カンチャンズッポシ赤ウーツモドラ裏ドラ跳満だと・・・おい、ミョン!お前めちゃくちゃな麻雀するんじゃねーよ」
「うるさい!私は国士振り込んだんだ!好き勝手やらせてもらうよ!」
「おいミョン!俺なんて小三元確定の大三元まで見えてたのに。余計なことしやがって」
「うるさいうるさい!上がったモン勝ちなんだよ!麻雀は!」
役満を振り込んだ女、ミョンは苛立った
なりふり構わずオープンリーチ、フリテンリーチを繰り返す
カンチャンだろうが、ペンチャンだろうが即リーをかけた
「待て!天皇賞始まるぞ!一旦中断だ!」
タケマが発した
「おばちゃん!テレビつけていい!?」
サトメが言う
「はいよ、どうぞ」
雀荘のママが優しく応じてリモコンに手を掛けた
第170回天皇賞秋
ドウデュースが名手を背に鮮やかに差し切った
「クソ!リバティ飛びやがった!クソクソ!」
役満を振込み、競馬で負けたミョンの怒りは増幅した
途中ハネマンクラスの上がりはあったが、とても収まらない
・・・・
「オープンリーチ!」
ミョンが相変わらず強引に立直を掛けた
イーソーの頭単騎待ち
(あっ、倒しちゃった)
ナオハは牌を積もり打牌時に左手の袖が掛かり、一索を倒した
「ロン!オープン振込み!役満払いだ!!」
ミョン親
ナオハ割れ目
96,000点返し
「違うよ!今のは切ったんじゃない!袖が引っ掛かった!」
「ダメ!見せた以上は捨て牌だ!ロン!親役満、割れ目!」
「なんでよ!ふざけないでよ!オープン振込みなんてするわけないでしょ!」
「見えた以上はロンできるんです!見せたナオハが悪い!イーソーロン!!」
「はあ、なにこの女!」
「お前こそ、国士上がったくらいで調子乗ってんじゃねぇ!」
「うるさい!ギャンブル中毒のくせに!」
「はあ、なに言ってんのこの女!ウダウダ言ってねえで早く払えよ!96,000点、オイ!」
女同士の口論が過熱する
「やめろ!」
タケマが間に入った
「ロン成立するだろ!なあ!」
ミョンが男2人に判断を委ねる
「おそらく打牌時に見せた牌に関しては成立すると思う、しかし今のはちょっとな・・」
サトメが困惑顔で答えた
「なんだよ!成立するモンは成立だろ!役満だ!」
言葉が出なくなったナオハ
「いや、ミョン。さすがにさあ。俺たち友達じゃねぇか。今のナオハのは明らかに袖に引っ掛かっただけだし、あれで役満払いはあんまりだろ」
「はっ!なに言ってんだ!サトメ!お前ナオハ庇ってんじゃねぇよ!お前ナオハのこと好きだろ!私知ってんだよ!だから庇いやがって!点数上げようとしてんじゃねぇよ!ウゼェ!」
「なに言ってんだよ、ミョン」
「やってらんない!私、帰る!」
ミョンは燃えたぎる憤怒の末に、雀荘を飛び出した
ナオハはミョンの背中を見届けたあと、
ミョンの倒牌したイーソーを見つめた
高校生活の時にナオハの卵焼きが繋いだ4人だった
みんなで食べたんだ
ナオハうまいうまい
ナオハの卵焼きは最高だ!
ミョンはナオハに
玉子焼きありがとう
いつもそう感謝を告げていた
卵焼きで繋がったフレンド
ナオハは雀卓を見つめた
イーソーの鳥が友情を喰い千切った
FullSizeRender
#HAMIRU
#ミョン
#ナオハ
#サトメ
#タケマ
#HASHIFRIENDS
#20241101
HASHI FRIENDS ハミル @hamiru0815
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。HASHI FRIENDSの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます