第47話

更衣室で再び衣装に袖を通し楽屋でスタンバイしていると





「さっきは、悪かったな。

副社長が気に入ったみたいでさ。

でも、前もこの世界には興味ないって凛言ってたし…って悪い。

不破さん覚えてないんだったよな。」






とやっぱり寂しそうな顔をした霧島先輩。









罪悪感を感じつつ




「先輩、私のこと凛でいいですよ。

そう呼んでたんですよね?」







と言うと驚いた顔をした霧島先輩。









そして、何かを言いかけたとき









「午後の部始まりまーす。

みんな舞台袖でスタンバイを。」








という声がして霧島先輩は何もなかったかのように



「午後の部もよろしく。」





とだけ行って舞台袖へ消えていった。









私もスタンバイしなきゃ、




そう思ってその後ろ姿を追いかけた。

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