第46話
軽食を食べて午後の部に備えていると新聞部の人たちがこちらに向かっているのが見えた。
逃げるように更衣室へ向かっていると
「霧島くん、この子スカウトしたいんだけどダメかしら?」
「彼女は御令嬢だからだめですよ。」
霧島先輩が誰かと話していた。
盗み聞きをするなんて趣味が悪いけど、ここを通らなければ更衣室に行けないし、かと言って戻って新聞部の餌食にはなりたくない。
「やっぱり?
千年に一度の逸材だと思ったんだけどね。」
「原さん、学園でスカウトやめてくださいよ?
それ目当てで近づいてくる人増えそうなんで。」
「そうね。霧島くんの言うことも一理あるわね。
残念だけど霧島くんの意思に従うわ。
ここの学園美男美女の宝庫なんだけどね。」
考えている間に近づいてくる声。
別に悪いことをした訳じゃないし
覚悟を決めて一礼して横を通った。
後ろで
「あの子よ!!天使だったわ!」
なんて興奮気味な声が聞こえたのは気のせいにしておこう。
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