第40話

紗奈と話している間に他の人は着替えていた。




王子と結ばれる姫役の河島さんは小柄でピンクのふんわりとしたドレスがとても似合っていて





思わず






「かわいすぎる。」





と呟いていた。








「見とれてないでふわりも着てみてよ!」




と更衣室に私を押し込む紗奈。












サイズを測られた記憶もないのにピッタリなのが恐ろしい。






肩が露出されていることに慣れずに羞恥心がこみ上げてくる私を余所に







「ふわり似合いすぎ〜!!

いつもふわりに抱きついて確認してたからサイズもバッチリね!」





と今度は更衣室から引っ張り出した紗奈。





一気にみんなの視線が集まり





「人魚姫がいる」



河島さんがポツリと呟いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る