第38話

まさか、とは思ったものの気になって仕方ないから



翌日学校に着くなり





「愛菜、私って付き合ってた人とか婚約者とかいたのかな?」




とこそっと聞いてみた。








「えっ、急にどうしたの?

好きな人でもできた?」






「そんなんじゃないの。

ほら、うちの学校って婚約者いる人も多いし、どうなのかなって思って。」










「付き合ってる人はいなかったわよ。私の知る限りではね?

でも婚約者の候補は3人くらいいるって聞いてたわよ。

そのうちの一人は、生徒会長の瀬名先輩じゃなかったかしら?」






瀬名先輩か。名前は聞いたことあるけど、顔はわからない。






「そうなんだ。

愛菜はどうなの?」






「私はいないわよ。うちはお兄ちゃんがいるしね。

紗奈も夏樹もいないし、いるのは悠斗くらいじゃないかな?」





「そっか、茶道の家元となるとそうよね。」









そうなると霧島先輩との関係が益々わからなくなる。




あれが何かの罠で演技だったとか??




でも霧島先輩にはそうするメリットもないはず。








考えても答えは見つからず



モヤモヤしたまま放課後を迎えることとなった。

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