第32話

翌日の放課後


「凛は練習がんばってね。」


「ふわり、また明日ね。」




愛菜達と別れて




演劇部の待つ教室へ向かう。





深呼吸をして扉を叩く。








「失礼します。」







足を踏み入れるとそこは教室ではなく小劇場のような空間が広がっていた。






「不破さん、お待ちしておりました。」




と中村先輩がやってきた。


他にも見たことのない生徒が10名ほどいて室内がざわつく。





「近くで見ると、ほんとに天使みたい。」



その中の1人がポツリと呟いた。







「はじめまして。一生懸命がんばりますのでよろしくお願いします。」





と一礼すると




拍手が起きた。






「こちらこそ不破さんのような方が参加してくれるなんて本当に嬉しいです。わからないことは何でも聞いてください。申し遅れました、私は副部長の佐田朱莉です。」



と中村先輩よりかはフランクな感じの佐田先輩。






「今日は霧島くん来れないって言ってたから早速だけどいるメンバーで本読みしようか。」




佐田先輩の一言でそれぞれ席につく。





「不破さんはこちらにどうぞ。」


と言ったどこかで見たことのある彼女の隣に座った。

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