第10話

「それは、不破凛だから最初の3文字をとってふわりって私が呼び始めたの!」



と紗奈らしい答えが返ってきた。






納得していると





「でも、

ロングヘアを"ふわり"と靡かせて振り返る姿が天使みたい

だった

って誰かが言い出して、今はそっちの方が浸透してるよな。

まぁ、確かに入学式で代表挨拶の時のふわりほんと天使みたいだったし。」



なんてとんでもないことを口にした悠斗。







「透き通るような白い肌、色素の薄いロングヘア、長い手足!凛はいつでも天使よ!」



とまで言い出す愛菜にうなずく紗奈。









誰かもう少しまともなこと言ってくれないかな






そんな気持ちを込めて夏樹をみると







「俺は、入学式のふわりより今のふわりの方が天使っぽいって思うけど。」





と訳の分からない答えが返ってきた。









「えーー!どう違うの?

記憶を失って、純粋無垢になったからとか?」


と言う紗奈に





「そう言う訳じゃないんだけど。」



とぼそっと呟いて卵焼きを口にした夏樹。










この中で紗奈が1番騒がしくて、夏樹は1番クールなのかもしれないなんて思った。







柄にもなくこのメンバーなら卒業まで楽しくやっていけるかもしれないなんて思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る