第49話
学校に近づくにつれて、ジャージ姿のランニング中の部活生とすれ違う。
私はキャップを深く被り校門を目指した。
待ち合わせより10分早いなと思いながら校門へ向かうとグラウンドの部活生を眺めてるハルがいた。
その横顔があまりにキレイで、どこか儚くて
私は声をかけるのを躊躇い、なぜかそこから動けなかった。
それから1分も経たないうちに
「さぁちゃん、おはよ。
そんなとこで止まってどうしたの?」
とハルが私に気がついた。
確かに10メートル程のとても微妙な距離がそこにはあった。
「おはよ。なんでだろうね。」
と曖昧に笑みを浮かべて答えると
「困らないでよ。」
とハルは近き、深く被っていた私のキャップのつばを少し上げ
「似合ってるよ。それじゃあ行こっか。」
と歩きだした。
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