第40話

扉を開けると

「おっ、ハルとさぁちゃんじゃん。

待ってたよ。」


と笑顔で迎えてくれたフミトさん。








前と同じように2階へ向かいスケッチの準備をするハル。






「笑った方がいいのかな。」




被写体としてどうしたらいいのか尋ねるけど







「いいよ、そのままで。

ありのままのさぁちゃんを描かせてよ。」




とハルは手を動かす。






ありのままっていうのもなかなか難しいけど、ハルに言われた通りに自然体で過ごすことにした。




すると




「さぁちゃん、最近悩みでもある?」





「えっ?」





「ほら、できたよ。

タイトルは、悩める乙女ってとこかな。」






と出来上った絵を見る。






そこには何か、いや、進路に悩んでいる私がいた。








「すごいね。本当に。私ポーカーフェイスな方だと思ってたんだけど、こんなにわかりやすかった?」




そんなに顔に出してるつもりは本当になかったのに。

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