第41話
「こんなんでも一応芸術家目指してるから、五感は人よりも敏感になってるのかな〜。
俺でよければいつでも話聞くからさ。」
と微笑む。
正直、人を頼ったり相談したりすることは苦手な方だ。特に高校に入ってからは。
だから、無理に聞こうとしないところがハルらしいなんて思っていたら
「さぁちゃんは今は誰にも話すつもりないんでしょ。いつか、時がきたらね。」
と見透かしたようなハルの言葉に
「ほんと、敵わないなぁ。
いつか話す日が来たら、その時はお願いね。」
ハルになら進路のことだけじゃなく、何か相談できる日がくるような気がした。
その時
「悩める乙女よ、これを飲みな。」
とフミトさんがコーヒーを持ってきてくれた。
「俺には、この前のさぁちゃんも今日のさぁちゃんもおんなじように見えるけどな。ハルの洞察力には相変わらず脱帽するわ。ほら、ハルもコーヒーどうぞ。」
とスケッチブックの中と私を見比べ
「まぁ、2人とも無理せずな。」
と下は降りていった。
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