第6話

「吹奏楽ならここでもできるでしょ?」

なんて言われたこともある。


だけど、普通科の中でも「エリートクラス」と呼ばれている特別進学コースとやらに属する私は、8時間目までみっちり授業が詰め込まれているから部活なんて到底無理だ。




そして、あの高校でなければならなかった最大の理由は、何と言っても私が片思いしていた先輩が吹奏楽部にいたから。


幸いにも、勉強は苦手ではなかったから先生からも合格ラインという太鼓判をもらっていた。




だから、浮かれていたのかもしれない。

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