同じものを見ていても、人それぞれ感じ方は違います。例えば星空を見て綺麗だと思う人は多いでしょうが、観測者の心情などによって印象は更に細分化されます。
自分の好きな人が好きだと言ったものを、同じように好きになって、同じ視点で感情を共有したい。この作品の主人公はそう考えて、自分なりに精一杯の行動を起こします。
しかし、結局のところ他人は他人。好きなものがどれくらい好きなのか、そもそも本当に好きなのか、その心の内を正確に測ることはできません。
そんなすれ違ってしまった思いの儚さを、星空の下の主人公を通して深く味わうことのできる作品です。