第十一話 ほんとにいちいち煩わしいです

結局考えた末に、「ギリギリで勝利を掴んだ風」を装ってみることに決めた。ギリギリの展開なら、周囲から見れば「運よく勝っただけ」に見えるかもしれないし、アニスたちもそれなら満足だろう。

問題は……それが途方も無く困難という点だけ。

準決勝の試合が始まるまでの短い時間で、この絶妙なバランスのとり方を頭の中でシミュレーションしながら、俺は戦う覚悟を固めたのだった。


準決勝の舞台となるのは、これまでのような運動場に白線で範囲を示した簡易的なものではなく、中庭に設置された専用の模擬戦用試合場だ。この試合場は、伝統的な武闘を意識した独特の設計が特徴的で、細部にまでこだわりが見られる。

試合場は長方形に近い形状だが、四隅が丸くなっており、完全な直線や鋭角ではなく、柔らかな曲線を描いている。その丸みを帯びた隅の部分にはそれぞれ柱が立っており、この柱が試合場を囲むように配置されている。柱には武術や模擬戦の伝統を感じさせる彫刻が施されており、会場全体に厳粛さを与えている。

試合場の中央部分は硬く締まった土で整備されており、適度な摩擦があるため足元が安定しやすい。

……四角い土俵、という言葉がある意味端的で要約されている気がする。


観客たちは試合場を囲むように立ち見で観戦するのが一般的だが、周囲には腰を下ろせる石や段差が点在しており、そこに座ることもできる。正式な観客席は用意されていないが、それがかえって会場全体の一体感を高めている。


試合が始まると、選手たちと観客との距離感が近いため、熱気や緊張感が直接伝わってくる。この臨場感が、この試合場の最大の特徴だ。


俺が試合場の中央に立つと、硬く締まった土の感触が足元に心地よく伝わってきた。観客たちの視線が一斉に注がれる中、これまでの試合とは異なる張り詰めた空気を感じ、自然と身が引き締まった。


準決勝が始まった。マルセルとの戦いに臨む俺は、まず深呼吸して気持ちを整えた。

彼の属するレーヴェンシュタイン流は「剛の剣」の代名詞であり、その特徴は圧倒的な力とスピードを兼ね備えた攻撃だ。一度でも攻撃を受け止めてしまえば、そのまま押し切られる可能性が高い。そのため他国と戦争する機会の多い大公領や辺境伯領と言った国境に配備された軍に属する騎士が収得している場合が多い。

リヴィアの剣がレーヴェンシュタイン流でこそ無いもののどちらかと言うと剛の剣にあたるのも、辺境伯家の一員だとわかれば納得いく。

対する俺が学ぶセイルバーグ流は「柔の剣」。相手の力を受け流し、隙を突いて反撃を仕掛ける技術が求められる。此方は、護衛任務の最中に、まさか護衛対象を放って攻撃する訳にはいかないと言う任務の性質から、特に近衛騎士団のような護衛が主任務となる騎士が身につけている事が多い。

勿論、レーヴェンシュタイン流でも護衛の技はあるし、セイルバーグ流も攻勢のタイミングでは威圧するための技法も存在する。だが、一般的な傾向としては、剛の剣と柔の剣で言い表せられる。


観客席からは「どちらが勝つのか」という期待の声が響いていた。レーヴェンシュタイン流の武勇と、俺の所属するセイルバーグ流の技巧。その対決は、誰もが注目するものだった。


「始め!」

審判の声が響くと同時に、マルセルは躊躇なく踏み込んできた。その速さと重さに思わず息を飲む。剛の剣の名にふさわしい重心の低い構えから、全身を使った力強い斬撃が一閃する。


「くっ……!」

俺はすかさず多節棍を縮めて対応し、彼の剣の軌道を受け流すように動く。しかし、その一撃の威力は半端ではなく、腕に響く振動だけで思わず足を一歩後退させられた。

不通の木刀と大して変わらないサイズに見えるのに、まるで倍以上の重さに感じる。


「流石だな。

だが……逃げてばかりでは勝てないぞ!」

マルセルの挑発的な声が聞こえるが、俺は冷静に距離を取り、彼の動きを観察する。彼の剣の特徴は一撃の重さだけでなく、連撃のスピードにもある。力任せではなく、その圧倒的な速度で相手の逃げ場を完全に封じるのだ。


次々と放たれる斬撃は、まるで嵐のように俺を追い詰めてくる。剛の剣らしい直線的な軌道が主体だが、その攻撃の正確さはまさに脅威。だが、セイルバーグ流の本質は受け流しと攪乱だ。マルセルが剣を振り下ろす度、俺は体をひねりながらその力をいなし、反撃のチャンスをうかがう。


「なるほど、さすがだな。だが、いつまで受けられるかな?」

彼の攻撃はさらに速度を増し、剣筋が見えにくくなってきた。俺はますます集中を高め、攻撃を受け流しながらカウンターの機会を探る。


ようやく訪れた隙を逃さず、俺は多節棍の片端を繰り出し、マルセルの足元に向けて一閃する。彼はそれを察知し、跳び退いて回避するが、次の瞬間には多節棍のもう片方が旋回して彼の肩口を狙っていた。


「何っ!」

マルセルは間一髪で剣を返して防御するが、その瞬間、俺は体を回転させて彼の側面に回り込む。セイルバーグ流の特徴である流動的な動きと攪乱が彼の集中力を削ぎ始めているのが分かる。


「これがセイルバーグ流か……確かに面倒だな」

「卑怯、とか言わないんだ」

「戦場に卑怯など居場所はない」

マルセルが低く呟きながらも、鋭い視線で俺の動きを見極めようとしていた。互いに呼吸を整え次の手を探っていると、周囲の空気が一変した。剣戟の音をかき消すような鋭い風切り音が響き渡り、突如として闖入者が現れた。


観客席からざわめきが広がり、全員の視線がその方向に集中する。黒いマントを纏った二人の剣士が立ち、異様なオーラを放っていた。仮面で顔を隠し、ただならぬ殺気を漂わせるその姿は、明らかに尋常ではない。


「何者だ!」

マルセルが低く叫び、木剣を構えながら警戒を強める。次の瞬間、そのうちの一人が俺たちに向かって疾風のような剣閃を放ってきた。


(速い!)


その一撃は目で追えないほど鋭く、俺は反射的に後方に倒れ込むような受け身を取ると同時に多節棍で防御を固めた。その衝撃を受け止めた俺は、体を守ることに成功しつつも、咄嗟に気絶したふりをした。


(無能ムーヴ成功だ!)


内心でほくそ笑みながらも、体に異常がないことを確認する。痛みはあるが外傷はないし、何とか無事だ。一方で、マルセルは真正面からその攻撃を受け止めたため、衝撃を全身で受けて完全に気絶してしまった。しかし、それは彼の弱さを示しているわけではない。むしろ、あの一撃で気絶だけで済むとは、彼の実力の高さを証明しているだろう。


場内が混乱に陥る中、アニスが剣を手に駆け寄ってきた。「アル!無事か!?」


俺は気絶したふりを続けたまま、アニスが襲撃者たちに向き合うのを見守る。彼女は即座に剣を構え、一撃を見事に受け止めると、反撃の態勢に入った。


「リリス、来るなら早く来い!」

アニスの叫びに応じて、リリスが冷静な表情で現れ、すぐさま魔法を展開する。


「いつもそうやって無鉄砲に突っ込むから、後始末を押し付けられるのよ!」

「文句を言うなら、援護をもっと速くしろ!」


そんな口喧嘩を交わしながらも、二人の連携は抜群だった。アニスの剣技に合わせて、リリスの魔法が絶妙なタイミングで繰り出される。

アニスの剣もだが、リリスも微妙に観客の学生には影響が出ないよう、見事な制御をしている。

気絶の振りをしていなければ、後学のためにジックリと監察したい位だ。


実戦経験もある講師二人による、仲悪いようでいて絶妙に息の合った連係攻撃で、襲撃者は徐々に学園の校舎側に追い遣られる。

うん、邪魔しないよう暫く気絶していよう、そうしよう。


その混乱の中、俺は「気絶中」のふりを続けていたが、ふと遠くの観客席で異変に気づく。三人目の襲撃者が遠距離武器――弩弓を構え、明らかに狙いを定めている。その射線上にはセリーナとエルザがいた。


「まずい!」


反射的に体が動き、俺は跳ね起きると観客席に向かう矢の射線上に飛び込んだ。多節棍を縮めて板状にし、迫る矢を受け止める。鋭い衝撃が手に伝わるが、何とか矢を防ぐことに成功した。


「アルヴィン!」

リヴィアの声が響いた。セリーナとエルザを庇うようにして摸擬戦用の木刀を構える彼女を確認すると、俺は盾代わりの多節棍を構えながら周囲を警戒する。その時、観客席から一人の剣をもった少女が飛び出してきた。

口元を隠す仮面を付けており顔はよくわからないが、動きやすい胴衣の胸部が膨らんでいる事とくびれた腰から女性とわかる。


黒い丈の短いマントを翻し、鋭い目つきで俺を見据えるその女性剣士は、二本の剣を構え、まっすぐ俺に向かって突進しながら、挑発するように剣先を俺に向けた。


「やはり、ここで排除しておくべきだ」

彼女の声は冷たく、怒りではなく静かな決意に満ちていた。その瞬間、俺は直感した。前回の入園式での襲撃も、こいつらの仲間だったんだ。


(こいつ、セリーナやエルザ……いや、もっと別の目的があるのか?)


「おい、お前は一体誰だ!何者の命令でこんなことをしているんだ?」

俺は彼女を睨みつけながら問い詰めたが、彼女は冷たく笑みを浮かべるだけだった。


「知る必要はないわ。ただ、あなたにはここで消えてもらうだけ」


状況に混乱しながらも、この場を守るという一点だけは揺るがなかった。


「ふざけるな!王女や聖女候補を狙っているなら、俺は絶対に許さない!この場でお前たちを止めてやる!」


俺は多節棍を構え直し、彼女に向かって突進する。彼女の剣撃を必死に受け止めながらも、何とか反撃を加える。鋭い火花が飛び散り、激しい剣戟が続く中で、彼女が淡々とした声で問いかけてきた。


「王女や聖女候補を狙っている?」

俺は一瞬動揺した。彼女の言葉には、嘘偽りない真実味があった。しかし、その真意が掴めない。


「とぼけるな!

前回の襲撃もお前たちの仕業だろう!」

俺の怒りを込めた一撃を、彼女は軽く受け流しながら答えた。

「ああ、そのことか」

その言葉に一瞬の隙が生じた瞬間、彼女は素早く剣を引き戻しながら反撃に転じてきた。その鋭い一閃が俺の視界を切り裂く。

「くっ!?」

俺は反射的に身をかがめ、直撃を避ける。しかし、彼女の剣は俺の肩を掠めた。その痛みで思わず顔を歪めるが、それでも俺は多節棍を振るい続けた。

「このっ!」

俺の攻撃はことごとく防がれてしまう。彼女はまるでこちらの動きを読んでいるかのように、的確に反撃してくるのだ。

「無駄だ」とでも言いたげな表情で俺を見つめると、彼女は再び距離を取った。

「なぜそこまでして守ろうとするの?

彼女たちが特別な存在だから?」

「知るか!俺が守らなきゃいけない理由なんて、今はどうでもいい!お前たちを止めなきゃいけない、それだけだ!」


俺の叫びに、彼女の表情が一瞬だけ揺らいだように見えた。その瞬間を逃さず、俺は多節棍を槍のように変形させ、鋭く叩きつける。

強烈な一撃を受けた彼女はよろけ、苦しげな声を漏らす。


「く……強い……!」


彼女は後退しながらも剣を構え直し、その眼差しにはまだ戦意が宿っていた。


(まだやる気か……)


その時だった。鋭い殺気が背後から走り、反射的に身を翻す。新たな襲撃者――黒マントの別の剣士が現れ、俺と女性剣士を挟むようにして構える。

身長はほぼ同じだが、ややガッシリとした体型で、フード付きいの女子剣士よりは丈の長いマントを纏い、長剣を構えている。

フード付きのマントから顔は見えないが、長剣を正面に突き出す隙のない構えから、相当の手練れであることが一目で分かった。


(くそ挟まれた……これじゃさすがに多節棍でもきつい!)


俺は必死に両者の動きを警戒しながら対峙するが、一瞬の迷いが生じた。その瞬間、新たな剣士が間合いを詰め、鋭い剣閃を放ってきた。


(やばい――!)

間に合わない。そう思った瞬間、突如として強風が巻き起こり、その剣士の剣が弾かれた。

「ふん!」


声と共に現れたのは、気絶していたはずのマルセルだった。彼は丸太のような木刀を構え、こちらに振り返る。


「待たせたな」


その一言には余裕がありながらも、どこか挑戦的な響きがあった。


「マルセル……助かった!」


俺が息をつく間もなく、マルセルは新たな剣士に向けて怒涛の攻撃を繰り出し始めた。回転、突き、袈裟斬り、撥ね上げ――その連続技は速さと重さを兼ね備え、あまりの猛攻に剣士はたまらず間合いを取るために大きく飛び退いた。


「さすがだな、守りには定評があるセイルバーグ流だけの事はある。

いや、アルヴィンだからか……」

マルセルはちらりと俺を見て言った。その目には、ただの挑発ではなく、確かに敬意が感じられた。

「俺たちレーヴェンシュタイン流は攻め。だが、貴様らセイルバーグ流の守りあってこそ。だから……

背中は委せた!」

雄叫びに近い言葉と共に、マルセルは剣を構え一気に駆け出す。

普通ならまともに持つことさえ厳しいであろう木刀を、まるで杖のように軽々と揮っていく。

そんな彼の言葉に、俺は思わず身が引き締まる。マルセルは明らかに俺を対等なライバルとして認めているのだ。

攻める、攻める、攻める。

守備を一切放棄して、彼は二人を相手にしても一切ひくこと無く剣を揮った。

なら、サポートは俺の仕事だ。

俺は彼の隙を突こうとする二人を牽制し、時には魔法を使い彼の突進をサポートする。

防戦一方となりながらも、二人は連繋を取って反撃の機会を窺っている。


突然、大きな歓声が沸き上がる。

やった、とか勝ったと言った言葉から、アニスとリリスが最初の二人を倒したらしい。

その喚声に一瞬硬直した二人の頭部を、マルセルの剛剣がなぎ払う。

なんとか避けた二人だが、フードははだけ、仮面が吹き飛んでいた。

「え、俺?」

その顔は、俺とうり二つだった。

正しく言うと、男性剣士のほうは目や髪の色が違っている程度で、兄弟といわれたら納得するくらい。

女性剣士のほうは、流石に女装した俺と言うわけで無く、俺が女性だったらこんな感じかなと言った顔立ちで、目や髪の色も同じなので、此方も姉弟とか言われたら納得するだろう。

マルセルもそれを認め、揮っていた木刀をピタリと止めて唖然としている。


だが、明らかな隙にも拘わらず、その剣士は低い声で命令を下した。

「引くぞ」

「まだやれる! ここで奴らを倒せば――」

「状況を見ろ。二対二でも不利なのに、トリーとピャーチがやられた。

撤退するのが得策だ」


冷静な口調で命令する剣士に、女性剣士は歯ぎしりしながらも剣を下ろした。そして、俺に鋭い視線を残しながら、静かに撤退を始める。


「まだ終わっていないわよ」


その言葉は、ただの捨て台詞ではなく、次の戦いを予感させるものであり、その背中には悔しさと未練が滲んでいた。


黒マントたちが去ると、ようやく場内に静けさが戻った。しかし、俺の胸には未だ不安と疑問が渦巻いていた。


マルセルが剣を収め、こちらに向き直った。その瞳には、揺るぎない決意が宿っていた。


「アルヴィン、覚えておけ。お前の守りがあれば、俺は万の軍にも引けを取らない。だが……俺が本当に戦いたいのは……分かるだろう?」


彼の真剣な眼差しに、俺は一瞬戸惑いながらも頷いた。

「次の試合、お前と俺の勝負、全力でやらせてもらう」


そう言い放つと、マルセルは堂々とその場を去っていった。その背中には自信と誇り、そして俺への挑戦心がにじんでいた。


(……ライバルか。やれやれ、目立たないようにするつもりだったのに……)


その時、観客席からセリーナとエルザが駆け寄ってきた。後ろを「ちょ、ちょっと, 護衛より先に行っちゃダメでしょ」と言いながらリヴィアも二人を追い掛けてくる。安堵の表情を浮かべる彼女達に、俺は思わず深く息を吐きながら言った。

「大丈夫だよ。何とか無事だ」

しかし、胸の中では疑問が渦巻いていた。襲撃者たちは何者だったのか?彼らの目的は本当にセリーナやエルザだったのか?

もしかして――俺自身が狙われたのではないかと、とさえ疑心暗鬼になる。


そんな中、アニスが鋭い足取りでこちらに近づいてきた。

「レオハルト、大丈夫か?」

その問いに、俺は小さく頷いた。けれど、アニスの瞳にはまだ戦闘の熱が宿り、彼女自身も動揺を隠しきれていない様子だった。

リリスもほどなくして駆け寄ってきた。彼女は何かを言いかけて、一度言葉を飲み込む。そして、険しい表情でこう呟いた。

「アル君、あの襲撃者……顔や体型は違うけど、髪の色と目の色以外、あなたとそっくりだったわ」

「そっくり?」

俺は驚いてリリスの顔を見つめた。

アニスも深刻な顔で頷く。

「私もそう見えた。特に動きだ。全体的にセイルバーグ流と似た型を使っていた……。

どういうことなんだ?」

リリスが腕を組み、険しい表情を浮かべたまま続ける。

「普通なら偶然だと言いたいところだけど、ここまで酷似していると、何か意図的なものを感じざるを得ないわ。アル君、あなた、本当に何も心当たりはないの?」

「心当たりって言われても……俺自身も混乱してるよ」

俺は曖昧に答えたが、内心では動揺が広がっていた。

確かに、彼らの姿を見た時、何か既視感のようなものを感じたのは事実だ。

まるで兄弟のような……


アニスが軽くため息をつき、俺の肩に手を置いた。

「一つだけ約束してくれ。何があっても、私たちに隠し事はしないこと。

今は大丈夫でも、これから危険が増す可能性だってあるんだからな」

「分かったよ。何かあればすぐに話す」

俺はそう答えたが、自分が一体何に巻き込まれているのか、全く分からなかった。


結局、襲撃者の目的は最後まで不明のままだった。そして、その混乱の中、マルセルとの試合は幻となり、武術大会は無期延期が決定された。王女と聖女候補が二度も襲撃されたことで、学園では臨時休校の可能性すら議論されている。


(無能ムーヴなんて問題じゃない事態になってきたな……)

俺は吐息を漏らしながら、胸の奥に渦巻く不安を抱えつつ、迫り来る新たな波乱を予感せずにはいられなかった。


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