【22:帳尻合わせ】

「ああいうお方なのだ、中尉」


「よくわかりました、嫌というほど」


 レフノールは、グライスナー少佐と丘の道を連れだって下っている。

 もうすぐ、露営地は蜂の巣をつついたような騒ぎになるだろう――あれだけ大きな方針の変更だ。影響が出ない筈もなかった。

 そして間違いなく、兵站と先遣隊は一番煽りを食う部隊になる。


「あればかりは口で説明しても解らんと思ってな」


「噂には聞きましたが、正直なところ、まだ脳が理解を拒否しています。足が痛むのもありますが」


 グライスナー少佐に目一杯踏みつけられたレフノールの足はまだずきずきと痛んでいる。

 黙らせたかったのは解るが、なにもあそこまで、という気分だった。


「感謝しろとまでは言わんがな、中尉。

 貴官あそこで『言ったら終わり』という類のことを言う気だったろう」


「まあ、否定もできませんが」


「貴官は更迭されて終わりでも構わない、むしろあんな作戦に関わらずに済んで幸運、くらいの話だったのかもしれんがな、中尉。

 残される者のことも考えろ」


「……」


 レフノールは答えない。

 考えていたことはほぼそのとおりだったし、残されると言ったってあの大佐が困るのならそれは自業自得というやつではないか、と思っている。


「無茶をして自滅するのは大佐の勝手かもしれんが、巻き添えになる兵のことを考えろ、と言っている。

 そこをどうにかできるのは将校だけだ。特に貴官のような有能な」


「おだてても何も出ませんが」


「わたしに何かしろと言っているわけじゃない。貴官と部下のために貴官の仕事をしろ、ということだ。

 それにだな、」


 ひとつ息をついたグライスナー少佐が、レフノールの肩に手をかけて立ち止まらせた。


「貴官が更迭されたら代わりをやるのは誰だと思ってる」


「――あ」


「大佐は自業自得、貴官は自己責任として、リディアに貴官の代わりをやらせる気か」


「は」


 レフノールが言葉に詰まる。

 自分のことはどうでもいいと思っていたのも、そして後は誰かが勝手にやればいいと思っていたのも事実だったが、確かにあの少尉に面倒を押し付けて抜けるのは良くはない。


「ま、私のこれも命令というわけじゃない。

 ただのお節介というやつだがな」


 手を離したグライスナー少佐が肩をすくめる。


「いえ、ありがとうございました、グライスナー少佐」


「解ってくれたのならばよい。

 足は済まないことをした。痛むか?」


「少々」


「そこは『もう気になりません』くらいは言っておけ。

 ああ、それとも、戻ってからリディアに診てもらうか?」


「じょっ」


 ――冗談じゃない。


 そんな恥ずかしい真似ができるものか、とレフノールが目を剥いた。


「冗談だ、真に受けるなよ」


 手をひらひらと振りながらグライスナー少佐が笑った。



※ ※ ※ ※ ※



 それから宿に戻るまで、レフノールとグライスナー少佐は今後すべきことを話した。


「やはり今日のうちにも動いた方がよい。やるべきことは山ほどある」


「その前に、いくつかすり合わせた方がよいかもしれません」


「まあそうだな。場所は露営地よりも宿の方がよかろう。

 私、貴官、リディアの3人で話そう。やるべきことは早めにまとめねばならん。せめて伝令だけでも出しておきたい」


 これまでの準備は砦を拠点に周辺の妖魔を掃討することを前提にしている。

 砦から先、前進した先で確保すべき拠点や偵察の方針、資材や糧食を搬送するための手配、そういった準備はまだない。

 そして、それらなしに前進することがどれだけの危険をもたらすか、レフノールもグライスナー少佐も理解している。


 広場へ戻ると、宿の前に出した椅子に腰かけて、アーデライドが武具の手入れをしていた。


「お、中尉。

 浮かない顔だね?」


「いろいろとあってね、アーデライド。

 済まないが、待っていてもらって正解になった」


「おっと。仕事かい?」


「ああ、そういうことになりそうだ。

 ほかの3人は?」


「コンラートとリオンは中、ヴェロニカは裏の井戸のとこ」


「あとで話がある。……そうだな、半刻後に中で」


 アーデライドがわかった、と手を振る。


「あれは?」


 宿に入り、2階への階段を上りながらグライスナー少佐が尋ねた。


「雇っていた冒険者です。

 例の妖魔の集団について、情報収集を依頼した――」


「ああ、あのあれか。

 あれから随分と経つが」


「一度王都へ使いとして出向いてもらいました。

 その後、王都から小官への荷を護衛してまたこちらへ。

 何のかんのあって、滞在費をこちらで持ちながら逗留してもらっています」


「待たせて正解というのはそういうことか。なるほどな」


 執務室の前まで来て、儀礼的にドアをノックする。


「俺だ、少尉。入るよ」


 はい、どうぞ、という返事を聞いてドアを開ける。


「いかがでしたか、隊長?」


 まだ何も知らないリディアが書類から顔を上げて小首を傾げた。


「何もかもめちゃくちゃになった、残念ながら」


 ため息と一緒に、レフノールが言葉を吐き出す。


「え」


 ぎしり、と固まったリディアが、レフノールの後ろを見やる。

 振り返ったレフノールの視線の先で、グライスナー少佐が首を振りながら肩をすくめてみせた。


「そういうわけで、少々打合せが必要になった。

 悪いがその机の上を空けてくれないか。それから、君も同席してくれ」


 はい、と応じたリディアが手早く書類やら何やらを片付け、どうぞ、と促す。


「それで、めちゃくちゃというのは一体」


 腰を下ろした上官2人に、リディアが尋ねた。

 レフノールがグライスナー少佐とちらりと視線を合わせる。貴官が言え、とグライスナー少佐が目顔で頷いた。


「手短に言うと、アルムダール川の北岸に存在が想定される妖魔の根城を索敵し、叩く、ということになった」


「……は?」


 リディアが、理解できない、あるいは理解を拒否したい、という表情になっている。


 ――そうだろうそうだろう。その気持ちはよくわかる。


「一応、その、司令殿に、説得というか、無謀なのではないかという趣旨の進言はしたんだが」


「己の首を賭けてやろうとしてはいたな」


 グライスナー少佐が補う。


「無謀だと思います。余りにも」


「うん」


「準備が――」


「うん。だが決まってしまった。済まないが」


「いいえ、隊長が謝られるようなお話ではありません。ないのですが――」


 一体この先どうすれば、という顔のリディアに、グライスナー少佐がもう一度肩をすくめてみせた。


「命令として達せられた以上はどうにかする他ないが、私1人でも中尉1人でもどうこうできる話ではない。

 だから、少々打合せをしておきたい、というところだ」


 はい、とリディアが応じる。


「それで結局のところ、川向こうへ今から部隊を進めるとして、考えるべきことは何がある?」


 グライスナー少佐の問いかけに、レフノールの表情が歪む。


 ――色々ありすぎて考えるのがつらい。


 机の上に置いてあった算盤から、レフノールが算石をいくつか取り上げる。癖のようなもので、ほとんど無意識の動きだった。そのまま握り込んで手の中で弄びながら、考えをまとめるように話し始めた。


「まず拠点が要ります。

 少なくともこちら側の川岸、できれば渡河した先に。

 ノールブルムからアルムダール川の想定渡河点までは半日行程というあたりですか?」


「ああ。河岸までは偵察も済んでいるから、さほど行動に手間取ることもあるまい」


「拠点を構えるとして、適地はありますか?」


 まあ待て、と言いながらグライスナー少佐が地図を広げ、ノールブルムの北の1点を指す。


「ある。

 川がこのあたりで、南側に大きく張り出すように湾曲している。

 こう、馬蹄型とか涙滴型と言えばいいのか? 根元の部分が狭いから――」


「防御に適した形、ということですか」


 察したらしいリディアが言う。そうだ、とグライスナー少佐が頷いた。

 三方向を川に囲まれ、北と陸続きの部分は狭い。

 その狭い通廊を押さえてしまえば、たしかに防御には適地だろう。


「では、そこに壁とまでは言わずとも、防柵が必要です。

 最低限その通廊の部分、できれば全周。しかし、のんびりと現地で木を伐り出すようなこともできません」


「……ノールブルムの砦に、補修用の資材があった筈だ。

 量ははっきりとは記憶していないが、それなりの量――全周は無理だろうが、通廊部分を塞ぐ程度なら問題なかろう」


「それらを運ぶ手段はあとで考えるとして」


 グライスナー少佐が顔をしかめた。


「それもあるか……」


「物資はしかるべき時、しかるべき場所にあってはじめて用を為します」


「たまらんな、一事が万事これか」


「はい。

 あとは――歩兵騎兵のほかに、工兵と療兵も移動させなければなりません。

 工兵は拠点の整備に必要ですし、療兵が前線の近くにおらねば助かる者も助かりません。

 無論、彼らが必要とする糧食や装具、消耗品も移さねば。渡河させるならば護衛も必要です」


「中尉、貴官があそこまで強硬だった理由がよくわかった。

 これはあれだな、明日本隊を動かせるかどうかから考えねばならんな」


「本来そんなことは我々が考えるべきことでもない気がするのですが」


 無論、事前に――準備の段階で、検討され、解決策と時程表までが用意されていてしかるべき問題だ。

 レフノールの手の中に握り込まれた算石が、かりかりと小さな音を立てる。


「糧食そのものは足りる筈ではありますが」


 ええと、と周囲を探したレフノールの前に、リディアが求めていた帳面を差し出す。


「ああこれだ、ありがとう。

 天候のことを考えて、物資の輸送と集積に当たってはノールブルムでの滞留を考慮に入れています。

 ですから、3日程度行動期間が延びるのは、あまり問題がないかもしれません」


「天候が崩れなければ?」


「崩れなければ。

 まあ、この季節この天候であればそうそう大崩れはしないでしょう」


「員数外の糧食もある。行軍時用の携帯糧食もな。

 まあ、そこはどうとでもなるか」


 よく語られる話ではあるが、前線の指揮官は不測の事態に備えて物資を貯め込みたがる。

 何らかの事情で使わなかったモノ、余った糧食、そういったものを貯め込むのだ。

 矢などの消耗品や行軍時用の携帯糧食などは貯め込むものの筆頭と言えた。


「とすると問題はやはり拠点の確保と偵察」


「そうなる。

 偵察が先だな。渡河のための準備もある。

 拠点の確保には工兵と装具や資材を送らねばならんか」


「工兵を丸裸で放り出すわけにもいきません」


「護衛、か」


「彼らの糧秣も」


 レフノールとグライスナー少佐が顔を見合わせ、どちらからともなくため息をつく。


「際限なく膨らみますね」


 帳面に目を落としたリディアが呟く。まったくそのとおりだった。


「毎度これをやっているのですか、あの大佐殿は」


「大方はな。

 軍団では副司令だから常に裁量が大きいというわけではないのだが」


「分遣隊や支隊になれば、ということですか」


 軍団の副司令は司令の補佐のほか、本隊とは別行動を取る支隊や今回のような分遣隊を任されることになっている。

 別行動をするならば副司令自身が部隊のトップになるから、自然と裁量の幅も大きくなるのだった。


「ああ。重石がなければ何らか無茶をして戦果を挙げる。

 大隊長や中隊長だった時期はなまじ指揮権があるだけに随分と御活躍だった」


「これでは随分と損害も出しているのでは」


「出るときは出るし負けるときは負ける。

 ただ、下も巻き込まれて死にたくはないから必死になるのは事実だ。

 結果としてうまくいくこともそれなりにある。

 それに損害や敗北についてはあれだな、大佐殿はほら、ランバール侯の係累だろう」


 ――論功行賞に忖度が入る、ということか。


「まあ、よくあると言えばよくある話だがな」


 ため息とともにグライスナー少佐が言う。


「あそこまで上れたのはわたしが見るところ、死に物狂いになった部下の奮闘が3割、あの副官の力量と運と家柄がそれぞれ2割」


 実力は残り、ということだった。


「下級士官も下士官兵も、上官は選べませんから」


 レフノールはそう応じて肩をすくめた。

 昨日はレフノールとグライスナー少佐のやり取りを止めたリディアも、今日はどんよりと曇った表情のまま黙っている。


「――ところでこれはご内聞に願いたいのですが、少佐殿」


 愚痴に流れるばかりでは話が進まない、ひとつ気分を変えなければ、と、レフノールは声を一段落として別の話題を持ち出した。


「なんだ?」


 グライスナー少佐も声を落とし、身を乗り出す。

 もともとがさして広くもないテーブルを囲んでの話だった。

 額同士がほとんど触れそうなほどに近づく。

 レフノールが慌てて顔を上げると、リディアと目が合った。なぜか微妙に不愉快そうな顔をしている。

 なぜだろう、と一瞬思考がそちらへ飛び、そこへグライスナー少佐から声がかかった。


「中尉?」


「――は、失礼いたしました。

 アンバレスとの連絡手段を確保しております、と」


「それはあれか、伝令よりも速いやつか」


「はい」


 グライスナー少佐がにこりと笑う。


「どういう伝手で手に入れたのかは聞かずにおくが、大したものだな。

 内密に、というのはわかったが、わたしは聞いてよかったのか?」


「少佐殿には知っておいていただいた方がよい、と」


「信頼されたものだな、中尉?

 つまりわたしのところで留めて上には黙っておけということか」


「これ以上の無理押しへの緩衝材にしたいのです。

 存在を知っていればそれが前提になる。それでは緩衝材になりません」


 グライスナー少佐が愉快そうに笑った。

 リディアは心配そうにレフノールと少佐を見比べている。


「まあ、そうなるだろうな。

 わかった。その一件はわたしの胸にしまっておこう」


「ありがとうございます。

 作戦自体をどうこうはできないかもしれませんが、その後の物資の手配やら何やらには確実に役に立つはずです」


「軍団本部に素早く情報を上げられる線があるのは有難い話だよ。

 特に、こういう事態にあっては」


 さて、とグライスナー少佐が脚を組みなおした。


「差し当たり川向こうの偵察が必要だ。

 河岸までは工兵の下士官を連れていって、拠点の設営予定地を確認させる。

 その上で必要な物資を運び、最低限の設営が終わった段階で本隊を対岸の拠点に迎えられれば、というところか」


「仰るとおりかと。

 ここからノールブルムまで半日強、ノールブルムから河岸までが半日。

 大部隊の移動と考えればいずれも1日を要するとしてよいでしょう。

 ここを本隊が出てから2日後に拠点に入れる、という計算で」


「拠点の設営には何日かかるかわからんな。やはり工兵に確かめさせる必要がある」


 それまで行動計画が立てられない、というのはなかなかに辛いものがあった。

 移動で1日、河岸への進出と偵察で1日、河岸で確認した情報をここへ伝えるのに更に1日。


「その……拠点の予定地は、今どういった状況でしょうか。

 ええと、森や林なのか、草原なのか、荒地なのか、ということですが」


 行き詰まったやり取りに口を挟んだのはリディアだった。

 何か考えをまとめているのか、ゆっくりとした口調だ。

 口許に手をやり、目は机上の地図の一点を見つめている。


「木は生えているがさほど密ではなかった。疎林の混じった草原、というところだ」


 グライスナー少佐が応じる。返答を聞いたリディアが顔を上げた。


「では、ひとまず3日ということにしませんか。

 渡河後、最低限の整地に1日、防柵の設営に1日、天幕やら何やらの設営にもう1日」


「仮の予定を立てておく、ということかな」


「はい。

 ひとまず3日で予定を立てておけば、本隊が動くタイミングも決めやすいのでは、と」


「いいぞ少尉、それでいこう――グライスナー少佐も、よろしいですか?」


「そうだな、こことノールブルムでやり取りするよりも、大まかにでも今決めてしまった方がいい」


 決まりだ、とレフノールがリディアに頷いてみせる。


「設営に3日ということは……明後日の朝にノールブルムを発つとして、移動に1日、そこから3日」


 握り込んだままだった算石を1つずつ机の上に置いていく。

 4つ目で石がなくなったので、1つ算盤から取り上げて足した。


「5日目には設営が終わることになります。

 逆算すると、4日目には本隊がノールブルムにいればよいことになりますから――」


「遅くとも4日目の朝には本隊にここを発ってもらう必要がある、か。

 2日間ここで待機、3日目の朝にここを発ち、4日目はノールブルムで待機、というところでどうだ」


 レフノールの言葉を引き取ってグライスナー少佐が続けた。

 リディアに視線をやると、見返したリディアが頷く。


「よろしいかと。

 あとはあの副官殿――ハイネマン大尉に予定として伝えておけばよいでしょう」


 もしも予定にズレが出ても、ノールブルムで調整できるだろう、と考えながら、レフノールが補う。


「そちらは頼む。私はノールブルムに伝令を出そう。

 作戦計画がこれだけ大きく変わったのだ、早めに報せてやらねばならん」


 偵察に出るであろう騎兵にせよ拠点を設営する工兵にせよ、明日の午後にいきなり聞かされるよりは1日でも半日でも早い方がいい。


「中尉、貴官はノールブルムに報せておきたいことはあるか?

 無論、今の話は大まかには伝えるが」


「ありがとうございます。

 であれば――工兵の下士官には砦の補修用資材を確認し、全量を拠点設営のために前線へ運ぶ旨を。

 それから、兵站の――少尉、いま出ているのは誰だったかな?」


「ノルダール軍曹です、中尉」


 レフノールの問いかけに、リディアが帳面にちらりと目をやって応じた。


「ありがとう、少尉。

 では少佐殿、そのノルダール軍曹に、工兵全員と偵察の所要人数、それにうちの要員を加えた人数の5日分の糧食、あとは工兵が使う補修用資材をアルムダールの河岸まで運ぶことになる、とお伝えください」


 作戦計画の急な変更はノールブルムの兵たちにとっては災難でしかないが、だからこそ早く伝えなければ災難が大きくなるばかりだ。


「わかった、伝えよう。

 ひとまずわたしは部下たちのところへ行ってくる。なにかあれば露営地へ来てくれ」


「かしこまりました、少佐殿」

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