第8話 やっぱ帰るわ
夏輝が「俺さ、あのアイリーンじゃ無いと嫌っていうか、お前みたいなめんどくさいやつ嫌い」とアワネットに伝えた。
アワネットも「うぅ、そんなに私の事が嫌いなの?だったら、あなたもアイリーンのように消えればいいわ」と夏輝といがみ合った。
夏輝が「ああ、そうかよ。そんなに嫌なら、もう話さねーからな」とアワネットに怒った。
アワネットが「こっちこそ、そんなに素直になれない人は生れてはじめてよ」とよそを見ていた。
夏輝が嫌になって外に出ると、ウワーと言う魔物の叫び声が聞こえてきた。
民衆は「うわー。魔物が出たぞ」と魔物を見て逃げるようにして去って行った。
アワネットが来て「私が相手よ」と魔物に歯向かおうとしたが、ヒューンと魔物に吹き飛ばされて居なくなってしまった。
夏輝は「さぁ、俺が相手だ。汝の元に、我の力を発動せよ。レイザー」と雷を起こして魔物を攻撃した。
魔物は、「うわー、俺がやられるとは何てことだ」と叫んで倒れて行った。
夏輝は「えっへん。やっぱり俺の方が強いわ」と偉そうに鼻の下を指で拭いた。
アワネットは「嘘―、私よりも強いって何事?」と驚いて取り乱した。
夏輝が「俺の方が強いのに、強いって言って何が悪い」とアワネットに誇らしく話しかけた。
夏輝が「そろそろブラックホールが出る頃なんだけど、何処にあるかな?」とブラックホールの場所を目で探し始めた。
ブラックホールは、夏輝の前に現れて、そこから現実世界へと帰って行った。
那奈が「夏輝。こんな所にいた。どこに居るのかと思ったよ」と裸足で外を駆けずり回って居たのか足は泥だらけだった。
夏輝が「那奈、お前、俺の事を探しに来てくれたのか?」と思わず涙を浮かべた。
那奈が「何言っているのよ?私はただ、急に夏輝が居なくなったからちょっと探しに出ていただけなんだからね」と照れ臭そうに話しをした。
夏輝が「ありがとう。俺のためにこんなに必死に裸足になってまで探してくれてよ」と嬉しそうにしていた。
那奈は「まぁ、感謝してくれないとこっちが嫌な思いするわ」と夏輝の顔を見ないようにして去って行った。
夏輝は、この先、異世界との通信も途絶えて暇そうにしていた。
那奈は「お、夏輝が此処に留まっているなんて珍しいこともあるもんね」と珍しそうに眺めていた。
夏輝が「もう、異世界には用はなくなったからこっちの世界でしばらく暮らすことにした」と那奈に伝えた。
アイリーンが笑顔で「もう、あんたも幸せになりなさい」と夏輝に声を掛けてくれた通り、現実世界で幸せに暮らすことになったのだった。
1人の俺 影山 みはつ @mihatsu1865
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