第8話:密談

 朧月:「第8話:密談」を4000字以内で執筆してください。

 この話は妹視点になります。

 両親が会話をした翌日、アルトの変化に全く一切これっぽっちも気付いていない妹が、兄の幼馴染(女性)とこっそりと兄について話している。

 幼馴染は中立な立場で、なんとなくなにかが変わっていると見抜いているが、妹には伝えない。

 ※ここから私からGPTたんへの要望が増えていきますw



 ☆----☆


 ミアは居間の隅で、小さく息を吐いた。

 退屈な午後だった。家の中は静かで、父と母はそれぞれ自分の仕事に没頭している。

 兄のアルトはどこかでまたぼんやりしているのだろうと、彼女は思った。


「あの兄、何してるんだろう?」


 ミアは思わず口に出して呟いた。


 その時、扉の向こうから軽い足音が聞こえ、アルトの幼馴染であるカレンが入ってきた。

 カレンは昔からよく家に遊びに来ていて、兄と親しかった。

 ミアはカレンのことを好きでも嫌いでもなかったが、兄については正直、何も期待していなかった。


「カレン、久しぶりね」


 ミアは声をかけ、そっけなく椅子に座った。


「うん、久しぶり。 アルトはどうしてる?」


 カレンは笑顔で答え、部屋に入ってくるとそのままミアの隣に腰を下ろした。

 彼女の落ち着いた様子は、いつもと変わらない。

 だが、ミアにはそれが少し気に障った。


「お兄ちゃん? いつも通りよ。 どうせ何もしてないでしょ、あの人は」


 ミアは、あまり感情を込めずにそう言った。

 兄アルトは彼女にとって、ただそこにいるだけの存在だった。

 家事を手伝うわけでもなく、特別何かに打ち込むわけでもない。

 昔からずっとそうだった。


 カレンは、そんなミアの言葉を聞いて、少しだけ考え込むような表情を見せたが、特に反論する様子もなく「そうなんだ」と軽く頷いた。


「でもさ、最近ちょっと変わったかもしれないよ。 外に出ることが増えたみたいだし、何かしてるんじゃない?」


 カレンはふとしたようにそう言った。


「え? 変わった? お兄ちゃんが?」


 ミアは、信じられないという表情でカレンを見た。

 アルトが何かをしている? あのいつもぼーっとしている兄が? そんなことがありえるのだろうか。

 ミアは笑いながら首を横に振った。


「いやいや、そんなことないって。 お兄ちゃんが何かするわけないでしょ? あの人、昔からずっとそうだもん。 ぼーっとしてるか、部屋にこもってるかのどっちかで、役に立ったことなんて一度もないんだから」


 ミアの言葉には、兄に対する軽蔑が含まれていた。

 彼女は兄を見下しているわけではないが、失望しているというのが正しい表現かもしれない。

 兄が自分の力で何かを成し遂げるという未来は、彼女にとって全く想像もできないことだった。


 カレンはミアの言葉を聞きながら、微笑を浮かべていた。

 彼女は兄妹の関係をよく理解していた。

 アルトが普段どんな風に見られているのか、そしてミアが彼に対してどんな感情を抱いているのかも分かっていた。

 しかし、それでもカレンはアルトに対して少し違う見方をしていた。


「まあ、そうかもしれないけど……でもね、ミア。 私、なんとなく感じるんだ。 アルト、少し変わったんじゃないかなって」


 カレンの言葉に、ミアは少し眉をひそめた。


「変わった? 何が? どこが?」


 ミアは反発するように問い返した。

 カレンは優しく微笑みながら、はっきりとした答えは出さなかった。


「うーん、言葉では説明しにくいけど……最近、彼の目つきとか、動きとか、少しだけ違う感じがするんだよね。 何かに集中してるというか、自分の中で何かを探しているような、そんな雰囲気を感じるの」


 ミアはその言葉に鼻で笑った。


「そんなことないよ。 お兄ちゃんは変わらないって。 あの人、ずーっと何もしてないんだから。 たまに外に出るかもしれないけど、どうせ何か無駄なことを考えてるだけだよ。 いつもそうだったもん」


 カレンは、ミアの反応に対して特に反論はしなかった。

 彼女はミアが兄をどう見ているかを十分に理解していたし、それを変えるのは難しいことだと思っていた。

 しかし、それでもカレンには、アルトが少しずつ何かを変えようとしているように見えていた。


「そっか、ミアはそう思うんだね。 でも、まあいいじゃない。 変わらないって思ってるなら、それでも」


 カレンは軽い口調でそう言いながら、肩をすくめた。

 ミアはそれに対して不満げに口をとがらせた。


「なんかカレン、変なこと言うね。 お兄ちゃんのこと、そんなに気にしてるわけ? 昔は仲良かったかもしれないけど、今のあの人を見て何が変わるって思うの?」


「別に気にしてるってわけじゃないけど、幼馴染だからね。 なんとなく感じることがあるってだけよ」


 カレンは笑顔を崩さずに答えた。

 彼女はあえて、アルトの変化を確信しているとは言わなかった。

 それをミアに伝えたところで、今は意味がないと思ったからだ。


「ふーん。 まあ、どうでもいいけどね。 お兄ちゃんが何してるかなんて、興味ないし。 いつもぼーっとしてるか、裏庭で意味不明なことしてるだけなんだから」


 ミアは肩をすくめ、立ち上がった。


 カレンはその様子を見て、ふと目を細めた。

 ミアには伝わらないかもしれないが、アルトは確実に変わり始めている。

 それがまだ表には出ていないだけで、彼が成長しようとしていることを、カレンは感じ取っていた。


「まあ、いつか分かる時が来るかもね。」


 カレンはその言葉を心の中で呟きながら、笑顔のままミアを見送った。



 ----


 ミアが部屋を出た後、カレンは一人残された居間でしばらく考えていた。

 アルトは確かに昔の彼とは違う。

 それは微妙な変化だが、彼の目つきや姿勢から、何かを見つけ出そうとしている意志が感じられる。

 それが何なのか、カレンにはまだはっきりとは分からなかったが、彼の成長を見守るべきだと感じていた。


「アルト、きっとこれからだね……」


 カレンは小さく呟きながら、そっと家を後にした。

 ミアには伝わらないかもしれないが、彼女には兄の変化が少しずつ確かに見えていた。

 そして、その変化がどんな形で現れるのか、カレンは期待を胸に秘めながら見守っていこうと思っていた。



 ☆----☆


 お読みいただきありがとうございます!


 おかしいですね、妹視点になってない……あれー?

 っていうか、なんか変に険悪な雰囲気があるし、同じ話を繰り返してるような……?

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