第96話

夏樹と千隼はお互い言葉の最後に名前を呼んで別れた 。

千隼はこのまま屋上に残り 、夏樹は先程混乱させた帆夏の事を探すため階段を一気に駆け下り 、彼女が行きそうな場所を手当り次第捜索する事にした 。



一方の帆夏はというと 、中学時見たく学校を出て 、

昔懐かしいある公園へと来ていた 。



帆夏が今居るこの公園は昔夏樹と良く来て遊んだ思い出のある場所の一つだった 。



昔から何一つ変わる事無く今も尚そのままの形で置かれている遊具に感動する 。



久し振りにブランコに乗ろうと腰掛けてこごうとしたその時だった 。




「 … やっと見付けた 、 」

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