第94話

「 …… 」



そう必死に思うがままに嘆く夏樹に対し千隼は煽ろうとしていた気持ちを止め黙って聞き続ける事にした 。



「 最初はただの幼馴染みとしか見てなかったから

好きと言っても恋愛としての意味の好きじゃなくて

友達として 、幼馴染みとしての好きだった 。

なのに … 、いつの間にかただの幼馴染み として

思えなくなって 、告白した … 、けどアイツは

何も分かってねえ … こんなに好きなのに … !!」



そう嘆く夏樹を千隼はただただ黙って見て聞いていた 。

何の言葉を掛ける事も無く 。それを見ていたのは

聞いていたのは千隼だけではなかった 。

別の場所で帆夏も夏樹の言葉を聞いていた 。



その言葉を聞いた帆夏の目からは次々と

涙がポロポロと頬を伝って流れ落ちて行く 。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る