第86話
「 … は ? 嫌 、ちょっと夏樹アンタ何いっ … んぐっ!」
何か言いたげそうな帆夏の口を夏樹が空いている方の手で塞ぐ 。
「 先輩 、そういう事なんで分かって貰えますよね ? 」
と夏樹は口の端をニヤリとさせながら目を見開いている東雲冬馬 に言う 。
「 … ちょっと理解出来ないんだが」
と東雲冬馬は掛けている眼鏡を上にずらせば
余裕のある表情をする夏樹に向かって言う 。
「 そんな筈無いですよね ? 俺 ちゃんと 言いましたから 。コイツ 、星野帆夏 は 俺のもの だって 」
そう言う夏樹の腕の中で帆夏は身体をジタバタさせて悶える 。
するとそんな帆夏に気付いたのか東雲冬馬は
表情を変えながらこう言った 。
「 その前に星野の口からその手を離せ 、苦しがってるだろ 」
夏樹は言われるがままになりたくなかったのか
すぐには離さなかったが 、帆夏の余りにも 、
今にも泣きそうなそんな表情を見てやっと彼女の口を塞いでた手をスッと離した 。
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