複雑
第50話
その後星野家に着いた私は 、即座に
居間に顔を出す事もせずに自分の部屋へ駆け込んだ 。
部屋の扉を開ければ 、
鞄をその辺りに放り投げて 、
ベッドに体を預けた 。
考え事をしていると 、
扉からノック音が聞こえてきた 。
「 帆夏ちゃん 」
ノックしたのは夏樹だ 。
いつもなら扉を開けて夏樹と話すのだが 、
先程の美鈴の話を聞いた上で話すのは気不味い 。
だから私は 、迷わずベッドの上からだが
「ごめん 、具合悪いから今日は寝る 。 」
と言って先程までは掛かっている掛け布団の上に仰向けの状態で居たが 、体勢を変えて布団の中に潜った 。
「そっか… 、分かった 。お大事にね 。 」
そう扉の向こうから夏樹の声が聞こえてきた 。
その夏樹の声は私が普段聞いている声とは違い 、
どこか寂しそうな悲しそうな声に聞こえた 。
その日 、私はもう何もしたくない食べたくない
気分だったため夕飯も食べずに風呂にも入らずに
残りの時間を布団の中で過ごした 。
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