第26話
環によると、パパとママは私が合宿、(私の中でのお泊まり会)に行ってる時、結婚記念日のお祝いで珍しく
2人きりで旅行に出掛けていたと言う。
その日の2日目2人はある事故に巻き込まれたと言う 。
その事故は、交通事故 。 その時2人は、夜 博己が沙織に
プロポーズした思い出の場所へと向かっている最中で、
事故はその時起きて2人は巻き込まれた 。
博己が運転する車を走らせてる時、道の途中に少年が
飛び込んで来て、沙織がその少年に気付き、叫び 、
博己は急ブレーキを踏んだ 。幸いその少年に怪我はなく、その少年は後から母親が来て、2人に謝罪をして
何事もなく済んだと思われたその時だった 。
道の真ん中で車を止めていて、車に乗り込もうとしたその時、前方から猛スピードで走って来た車に2人は跳ねられたのだ 。跳ねた人物はそのまま逃走したらしい 。
後で分かったが、警察の調べによるとその人物は
飲酒運転をしていたと言う。だから車があったのも2人が
居た事もその人物には分からなかったと言う 。
母親と父親は、即死 。 当然だ 。
かなりのスピードで跳ねられたとの事だから
即死するのも当然だ 。どのくらいのスピードだったのかは分からないが、私はその話を環から聞かされた時
そう感じた 。 そしてその時ようやく分かった 。
あの時分からなかった事が … 。
それはもうこの世に最愛のママ、パパが居ないんだと 。
優しかった2人はもう… 。 いつも笑ってた2人はもう … 。そう言い聞かせれば聞かせる程、
胸の痛みは増してくばかりで、そんな妹の姿を見た環は
どうしていいか分からずただ立ち尽くしていた 。
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